大阪府で5月7日「50人死亡、過去最多」と各社が一斉に報じた。大阪府の医療が逼迫し、深刻な状況にあることはまぎれもない事実だが、この「死者数」報道は正確でない。大阪府に限らず、各自治体が毎日報道発表している死者数は「その日までに新たに判明した死者数」であって、「直近1日あたり死者数」ではないからだ。 コロナ関連死亡者の情報は遅れて報告されることが多い。「1日の死者●人」という速報ニュースは意味がないだけでなく、極めてミスリーディングだ。報道関係者もカラクリを百も承知だから、「発表」という単語をエクスキューズ(言い訳)できるように添えていることが多いが、それに気づいている視聴者、読者はどれくらいいるだろうか。 人々がメディアの発表報道に惑わされないように、ここで詳しく解説しておこう。 NHK5月7日放送の画面より(NHK関西NEWS WEBより) 具体的に説明しよう。 5月7日、大阪府が発表