近代出版研究所『近代出版研究 / 創刊号』頒布:皓星社, 2022. 日本出版学会に『出版研究』という学会誌があるが、それとはまったく無関係。国立国会図書館を退職した小林昌樹が、フリーの書誌学研究者(?)の森洋介と皓星社社員(?)の河原努と三人で「近代出版研究所」なる団体を起ち上げ1)、その機関誌として発行されたのがこの『近代出版研究』ということになる。寄稿者は三人のほか、読書猿、大月隆寛、菊地暁、下平尾直、神保町のオタ、安形麻理、田村俊作、松﨑貴之、鈴木宏宗、書物蔵、戸家誠、稲岡勝、武者小路信和となっており、「知った名前がちらほらあるけれどもよくわかない取り合わせだなあ」という印象だった。全員古書愛好家ということでいいんだろうか。 最初は、所員三名+その他四名による座談会。明治初期の出版を対象とする研究者はほとんどおらず「なぜ江戸期書肆は近代出版社として生き残れなかったのか」という謎がま
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