8月7日、朝日新聞が朝刊の1面で、旧統一協会の選挙協力について報じました。 参院選を前に、教団関係者は支援先である井上氏の当選に自信を見せていた。(中略) 16年の参院選では初当選した宮島喜文氏、19年参院選では再選した北村経夫氏が、教団の支援先だった。井上氏を含め、組織票の強みを生かせる比例区で出た安倍派の議員たちだ。 その安倍氏のもとを、今年に入って繰り返し宮島氏が訪ねていた。宮島氏の元秘書によると、今回の参院選でも再選を目指して準備を進めていた宮島氏は、安倍氏に「ぜひ前回と同じような票を団体さんにいただけないか」と頼んだが、安倍氏は「今回は無理だ」と答えたという。別の関係者は「最終的には教団側から『安倍氏の意向で井上氏に一本化する』と伝えられた」と明かす。宮島氏は、すでに得ていた党の公認を辞退し、出馬をあきらめた。 出典:2022年8月7日 朝日新聞朝刊1面 この記事を前提としたうえ
Twitterでこのエピソードを書いたところ、たくさんの方に興味を持って頂けたようなので少しだけ詳しく書いておこうと思います。僕はその日、千葉県の柏市に仕事で行っていました。「ショッピングモールに置いてあるピアノを弾いて頂けませんか」という依頼のためだったのですが、レンタカーでドライブがてら行くのも良いかなぁと思って、そのお仕事をお請けしたわけです。ここのところずっと閉じこもっていたので良い気分転換にもなるかな、なんて思ったんですよね。 日曜日だったので、ショッピングモールは大盛況。たくさんのお客さんからのリクエスト曲を弾いたのち、車に戻りました。その日は夜の7時までに東京に戻っていれば良いだけだったので、数時間の空き時間です。ちょっとだけこのショッピングモールを散策しようかなとも思ったのですが「せっかくだから茨城県まで運転してみようかな」などと思い立ちました。それには理由があります。 国
「エピグラフ」とはなんぞや? ──書物をひらいたとき、扉ページの裏側やタイトルの左下などにそっと添えられている短かな(ときに長々とした)引用句。そう、アレです。〈……以下、続きはこちらの冒頭のご挨拶文をご覧ください。〉 ただいま創元社では、山本貴光さんを編著者にお迎えし、『エピグラフの本』(仮題)を制作中です(2023年2月刊行予定)。古今東西のさまざまな「作品」のエピグラフを集め、読者のみなさんと一緒にながめて愉しむ──ありそうでなかったそんな本を、ゆっくり、じっくり、みっしりと編んでおります。 出版に先行し、ウェブ連載を開始いたします。毎月15日は山本さんにエピグラフについて縦横無尽に綴っていただく「異界をつなぐエピグラフ」。末日はエピグラフ採集係の藤本なほ子による「エピグラフ旅日記」です。まずはこれらの連載にて、限りなく広がるエピグラフの宇宙のお散歩をどうぞお愉しみいただけますように
郷土(地域史)、民俗学、考古学を研究、これらに関する史料を蒐集していた人物が掲載されている名簿は昭和前期までに発行されたいくつか発行されており、これらの名簿は昭和前期に発展途上であった郷土(地域史)、民俗学、考古学を調べるうえで貴重な資料になっている。特に、これらの分野で研究、蒐集を行っていたよく分からない人物(無名の在野研究者、例えば以下のような人物)を調べようとしている私にとっては欠かせないものである。これらの名簿から経歴、関心を持っていた分野、著作などが分かる場合もある。 この度在庫が完売した『昭和前期蒐書家リスト 趣味人・在野研究者・学者4500人』(トム・リバーフィールドさん編集、2019年)(注1)の書物蔵さんの解説によると、昭和前期に発行された郷土研究者の名簿には以下があるという。 『郷土史研究者名簿』(京都帝国大農学部農林経済学科農史研究室編、1928年) 『郷土研究家名簿
はじめに 今回は刑務所での官本についてお話します。 刑務所では本を借りることができます。刑務所にいると時間は腐るほどあるので、たくさん本を読むことができます。 本は自分で購入することができますが、官本といって借りられる本があります。自分のお金のない人や、本が好きな人にとってはありがたい制度です。 官本とは 官本は官が用意してくれている、受刑者が借りられる本です。基本的には古い本が多いです。でも、中には最近の本もあります。そんな本は大人気なので、なかなか借りることができません。私が収容されていた刑務所では、本屋大賞にノミネートされた本が多いような気がしました。 官本は基本的に小説や啓発本が多いです。中には漫画もありましたが、ジャンプコミックスのような、娯楽的な漫画はありませんでした。 官本は受刑者が読むので、ちりちりの毛がはさまっていることが多いです。これは刑務所あるあるです。また、本当に勘
本連載は2022年9月に書籍化されました。 羽仁五郎 編『學問・思想の自由のために』(北隆館、1950年) 今、地球上で最も読みづらい本の一つは、20世紀後半の日本の絶版本である。そのことを実感する機会がつい先日訪れた。 近年は古い貴重な書物ほどオンラインで読めるという矛盾した状況になっている。私は18世紀フランスの科学史が専門だが、18世紀に出版されたフランス語の本はそういう状況である。特にGoogle Booksが激しい勢いで書物をデジタル化してしまったこともあり、当時の新聞や雑誌を除けば、大半の刊本はネットで読めるという感覚がある。 しかし20世紀の書物となると、著作権の問題があるので原則としてオンライン公開されない。無論、言語ごとの差もある。英語、フランス語は最近の本でも最初の数ページくらいはGoogle Booksかオンライン書店のサイトで読める。だが、日本語の本はあまりそうなっ
全部の権利放棄してるのでコピーして使って問題なしです。 むしろ、どんどんコピーして下さい。 愛知県知事リコールと不正署名がバレルまでの経過をまとめて置いておきます。 そもそもの始まりとしてのリコール活動は https://aichi-recall.jp/ を見てくればわかります。 リコール運動開始は8月25日、そこから10月25日までの二ヵ月の間がリコール活動時期として設定されていました。それらの署名簿提出締め切りは11月5日だったそうです。 リコール活動は愛知県全域で行われるので途中で市長などの首長選挙がある地域では活動できないため、そういう地域では他の地域とズレて活動する事になります。 岡崎市 10/19~12/19 豊山町 08/25~09/19 11/02~12/08 豊橋市 08/25~09/16 11/09~12/18 稲沢市 08/25~10/03 11/23~12/15 知
1. はじめに 今回の記事は、ここ1年くらいの私の在野研究(在野研究者)に関する考えの変化、昨年末に投稿した以下の記事を作成した際の感想を述べていきたい。 いつものように調べたことを投稿しているものではないので結構雰囲気が違うと思う。それでも読んでくださる方はお付き合いいただけると幸いである。 2. 在野研究とは何か? そもそも私のnoteでの活動=在野研究としてしまっていいのだろうか?という疑問が出てくると思う。この疑問に対して、まずは「在野研究(在野研究者)」とは何だろうか?ということから考えてみたい。 ウェブの一部界隈ではここ1, 2年話題になっている(注1)ので、私が説明するまでもないかもしれないが、簡単に言うと、在野研究とは、大学などの研究機関に所属せずに研究を行うことだ。研究機関に所属していない研究者と考えてもよいと思う。しかしながら、在野研究ということばを用いる際には、どこが
3年、待っていた。自身、独学者を志し今年はじめに会社を辞めるとき、少なからず不安はあった。でも、どこか「その頃には『独学大全』も出るしな」と思って気持ちを落ち着けていたところがあった。 それぐらい、自分にとって信頼の置ける論者の一人である。ブログもそれなりに読んでいるし、本が出ればすべて買う。いちファンであり、それゆえに、本書をフラットな目線でレビューすることは難しい。 一方で、本書を最も我が身に引き付けて読む必要がある切羽詰まった読者・実践者として、おそらく殆どなされないであろう批判的な読みを残しておくことに、一編の価値があろうと思う。 で、肝心の中身である。 本書は、ずいぶんに難しい本である。内容が難しいとか、読解にものすごいパワーを要するとかではない。ものすごく長い(紙版で800pある)けど、必要な長さだと感じるし、事典として折に触れて読み返すべく編まれた本としても、まっとうに必要な
編集者としての実績が残念な私としては、読書猿さんをデビューさせたことがほとんど唯一の誇りとなっています。謎の多い人物ですが、その中でも担当したからこそ知っている真実をいくつかお伝えしましょう。 ●なぜフォレスト出版からデビューしたのか?これ、けっこう疑問に思っている人が多いはずです。 フォレスト出版は、世間一般からはライトなビジネス書、自己啓発書の出版社というイメージがあるからです。 したがって、「ええっ!? よりによってフォレストから~?」という声は多かったはずです。 もうこれは、たまたま私がダメ元で声をかけさせていただき、それに読書猿さんがノッてくれたから、というほかありません。 ただ、そもそも「なぜフォレスト出版から?」という疑問よりも、私としては「なぜ、どこの出版社もそれまで声をかけなかったのか?」(実際にある小さい出版社さんと進んでいた話があったそうですが)のほうが不思議でなりま
「ひどいよドクロちゃん。何がひどいって全部ひどい」 (OVA「撲殺天使ドクロちゃん」第2期4話より) この記事ですが、タイトルに掲げました通り、青木健『ペルシア帝国』(講談社現代新書 2020年)を読んでの感想や批評、および古代ギリシア史を学んだ人間からのツッコミです。 『ペルシア帝国』がお手元にあって、なおかつどんな問題点があるかを把握したいという人向きの記事ですので、「面白ければヨシ!」という方にはオススメしません。 また、私の専門分野の都合上、本書全体の4分の1程度、アカイメネス朝に関わる部分のみを批判の対象としています。これ以外の時代・地域の問題点を把握したい方は以下の記事やレヴューが参考になります。 ・春田晴郎先生の連続ツイート https://twitter.com/HarutaSeiro/status/1307841405193080832 ・「青木健著『ペルシア帝国』で確認
古本屋・古本市は面白い。 この面白さを、他の人とも共有したい。 そう感じてから、これまでに何十人もの人に、古本屋・古本市に行くことを勧めてきた。 「楽しそうですね、行ってみます!」と言い、実際に足を運んでくれた友人・後輩さんもいるにはいたが、多くの場合「いやー、自分にはまだはやいです」と言われて、悲しい気持ちになった。 なかなか人に何かを勧めるというのは難しいものである。 今回紹介したいのは、東京大学教授(当時)・由良君美による「古書店のススメ」である。聞き手は東京大学の学部生達。彼の声はきちんと届いたのだろうか。 _____________________ ○今回の一冊:由良君美「古書の買い方」(『みみずく偏書記』ちくま文庫) 「高校時代、私はある古書店に毎日のように入りびたり、店主の話に耳を傾け、勝手に店頭の書物を耽読し、安く売ってもらったりした。店主はアナーキストの詩人で相当の語学力
「洋本」「和本」 洋装本の登場によって、初めて広告や目録に書型とは異なる書物の形が記載されるようになった。その新しい形が「西洋仕立」といった「西洋」を冠した言葉によって記されたことによって、それまで「日本」で流通していた書物の形もあらためて名称化される。 市岡正一編輯 ○漢語挿入/新選玉篇 日本仕立上下二冊○西洋仕立一冊○金二円五十銭(中略) 出版書林 甲府常盤町四番地 内藤伝右衛門 売弘支店 東京神田豊島町三丁目 山添栄助 (『東京日日新聞』、1877.6.1) 『漢語挿入/新選玉篇』は和本と洋装本の二つの形態で刊行されているが、「西洋仕立」の洋装本に対して和本は「日本仕立」と記述されている。この「日本仕立」は和本二冊本のことであり、「西洋仕立」は和本と同版の楮紙袋とじ木版を背革クロス表紙丸背の洋装本一冊に仕立て直したものである。「日本仕立」は、甲府の書肆内藤伝右衛門が何度か使用し
(2020年8月追記)「わたしたちがブックストア」は、サービスを終了させていただきました。以下はサービス開始時の記事です。 移転したばかりの下北沢「本屋B&B」は、新型コロナウィルス感染拡大に伴う外出自粛要請に対応して、2020年4月4日(土)と5日(日)を臨時休業しました。 4日(土)には、オンラインストアを立ち上げ、主としてデジタルデータを売ることにしました。 本日6日(月)から、平日がはじまります。少なくとも昨夜の時点では、平日の日中だけでもオープンするという選択肢も、ゼロではありませんでした。 ですが、中心となるスタッフで議論した結果、「本屋B&B」は6日(月)~12日(日)まで、休業を続けることにしました。 とてもありがたいことに、オンラインストアにはたくさんの反響をいただいています。さっそく新しい作品を販売できるように準備中ですので、どうかご期待ください。 ですが同時に、この状
「なにかおもしろいことが生まれる可能性はアカデミアのなかにもあるだろうけど、在野や世間にだって同じくらいある。その区別も今となってはどうでもいい。僕はどっちにも存在している。学びはどこでもできる。何度でも始めなおせばいい。僕は楽しいからそうする」 (『在野研究ビギナーズ』逆卷しとね 「第一二章 彷徨うコレクティブ」より) 「大学に属してませんけど、なにか?」 そんな帯文の本が話題です。「在野研究ビギナーズーー勝手にはじめる研究生活」(明石書店)。 研究者といえば、大学などの所属が前提。そんな「常識」から自由になった研究者たちは、自らを「在野研究者」と名乗り、それぞれのスタイルで研究に打ち込んでいます。 「読むこと、調べること、話すこと、書くこと、話し合うこと、これらは決して特別な資格が必要な行為ではない。自由にやればいい」 この本の編著者で、自身も在野研究者の荒木優太さんはそう言います。
雑誌は内容に新奇性があり刊行サイクルが短いことから出版社、書店に大きな利益をもたらし、日本の出版物流は雑誌によって成り立って来ました。しかし、インターネットの普及により、雑誌の販売金額は大きく減少しています。こうしたなかで、雑誌のTwitterアカウントの分析から雑誌の現状を考えてみたいと思います。 インターネットを活用して存在感を広げようと取り組んでいる雑誌、そうした取り組みとは全く無縁に生き残りを模索している雑誌、様々な姿が見えてきます。 とはいえ、雑誌の読者がまったく無くなったわけではありません。 雑誌は特定のジャンルや切り口によって集約されたコンテンツが継続的に届けられるメディアです。今回の資料にはできる限り雑誌のWEBサイトへのリンクも付けましたので、これを機会にお気に入りの雑誌を見つけていただければと思います。 また、雑誌は広告媒体としても存在価値を発揮してきました。Twitt
昨日、娘と2人で新幹線に乗っていたら誘拐犯と勘違いされて通報される、というショッキング、ある種ユーモラスな出来事があった。 久々にTwitter的な出来事だなあと思ってその件を呟いたら、思いのほか反響があり、さらに妻がnoteに綴ったことも相まってネットニュースになり、今はテレビから取材の申し込みまでぼちぼちある。 そして、ある程度話が広がったということは、いまやインターネットと風物詩ともいえる、偏見や差別、ヘイトも織り交ぜた誹謗中傷や暴論も増えてきた。 なので、ここで自分の立場も含め、当事者として起こったことを感じたままに書いておこうと思う。 私の実家は長野にある。 元々は新潟だったのだが、新潟の実家は、車がないとどうにもならないような、交通やインフラの面で非常に不便な場所だった。 長野には、長野オリンピック前の整備事業で祖父母から国に回収され、2人とも亡くなってからやっと返ってきた土地
母校の中学校、高校に『しししし1』『しししし2』『街灯りとしての本屋』を寄贈しました。 きっかけ友人の竹田くん(双子のライオン堂店長)が、学校図書館へ本を寄贈する取り組みをやっていました。公益財団法人学校図書館協議会の協力を得て希望校を募り、『しししし1』『しししし2』『草獅子』の3冊を18校へ寄贈したそうです。面白そうなので自分もやってみようと思いました。 準備全国から募集するのはさすがに無理なので、対象をどうしようかと少し考えて、手軽なところで母校に送ることにしました。mailで問い合わせしよう思ったのですが、webサイトを確認してもアドレスが公開されていませんでした。仕方がないのでFaxで送ることにして、Pagesで原稿を作りました。文面はこんな感じです。 図書館ご担当者様 貴校の卒業生のとものりと申します。 図書館に書籍を寄贈したいと考えていますが、お送りしても構わないでしょうか。
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