(日本語版、アジソン ウェスレイ・トッパンより1992年初版、現在絶版) "Computers As Theatre" (Brenda Laurel) 人はいつも喩えずにはいられない。 コンピュータは人にとっては異物である。ただそこにあるだけでは、それが何物であるかがわからない。話し相手になってくれるのか、ナイフのように肉を切れるのか、それともどこかへ飛べるのか。相手とも道具とも乗り物ともつかない。そこでコンピュータに既に知っている何物かの「フリ」をさせる。これがメタファーを利用してしつらえられるインターフェースというわけだ。 マッキントッシュの登場以来、さかんに用いられているメタファーが「デスクトップ」である。ディスプレイに表示される事物の絵を机のうえになぞらえる。たとえば、机のうえの書類をフォルダにもっていけば、「書類がフォルダにしまわれる」というわけだ。そしてディスプレイのなかにある