「解決できる技術を持っていないと、目の前の課題に気が付かない」。2016年8月25日開催の「Enterprise Development Conference 2016」で、トレタの開発部CTO 増井 雄一郎氏が聴衆に語りかけた言葉だ。トレタは予約や顧客台帳の管理など、飲食店運営者向けITサービスを提供している。増井氏はトレタ創業以来のメンバーであり、今でも個人でWebアプリやスマホアプリの開発も続けているという(写真1)。 「速い馬問題」にどう対処するか トレタでは当事者が課題に気付けない状況を「速い馬問題」と呼んでいる。「自動車の技術を知らない、速い馬のオーナーに課題を尋ねても、馬についてしか答えは返ってこない」と増井氏。より新しい技術を学び、持っている道具を増やすことが、課題発見の幅を広げるという。 とはいえ、日進月歩のWebテクノロジーをキャッチアップするのは大変だ。そこで増井氏は