ブックマーク / gitanez.seesaa.net (14)

  • アーカイブされるものと流れて消えるもの: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 最近、TwitterのTLを眺めていて不思議に思うことがある。 Twitter上で語られる言葉というのは「書かれた言葉」というより「話された言葉」みたいだと感じるのだ。 内容がそうだというのではない。たわいのないおしゃべりのような内容だから「話された言葉」のように感じるのではない。 TL上を言葉が流れすぎていく、その様が「話された言葉」のように感じさせるのだ。 それと同時に、文字というのは目の前に残り続けるものだという当たり前のことにあらためて驚かされたりする。そこにある言葉。ずっと、そこにあるなんて、という驚きだ。 日常生活での会話のように、Twitter上の言葉は蓄積されることなく、僕の目の前を通り過ぎていく。文字という視覚的な表現を用いた言葉であるのに、それは音声とい

  • 集める、並べる、組み立てる: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 「デザイン思考に関する5つの気づき」でも書きましたが、自分の思いこみや既知から離れ、いかに自分の外、未知の世界を想像できるかということが大事になるデザイン思考では、要領よく要点をつかめてしまう(わかったつもりになる)ことより、目の前の事実・事実データにとことん向かい合い、さまざまな角度から事実・現象を検討しながら、事実の背後にあるダイナミックな動向を地道に根気よく探り、発見する。そういう活動ができる人のほうがデザイン思考の仕事術には向いていると思います。 昨日は、東京都市大学・清水先生の講義「メディアと表現」のゲスト講師としてお話をさせていただきました。 そのなかでも、デザイン思考で仕事を進めるうえでは「集める、並べる、組み立てる」という活動を重視し、わかったつもりにならず

  • 思考のプロセスの4段階と作業空間の関係: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 まず、情報を扱う作業をするためには、ある程度のスペースが必要だということはKJ法をやったことがある人なら誰もが実感したことがあるのではないでしょうか。たとえば、A4の用紙に書かれた文章が10数ページもあれば、大きな模造紙2枚分くらいのスペースがないとKJ法はできません。 フィールドワークなどの定性的な調査で集めた手元の情報を、ある程度、人間が把握した上で有効に活用しようとすれば、PCモニター上のスペースではあまりに小さすぎます。情報をポストイットやカードに手書きで写すか、プリンターで出力してカード状にするかは別として、いったんは単位化した情報を大きなスペースに広げてみて全体を整理してみることが必要になります。 KJ法というのは、カードやポストイットなどの形で単位化した情報

  • クリエイティブな仕事とは?その方法とは?:DESIGN IT! w/LOVE

    それって当に「クリエィティビティが要求される仕事」のやり方なんでしょうか? 私などは、机に座っていて、PCの前に考えている時は、なかなか「クリエィティビティが要求される仕事」ができません。「真面目に仕事をしている時間」は、上記4つで生まれてきたアイデアを、最終的にまとめる作業、形にする作業をを行っているにしかすぎません。 アイデアを出すことと仕事の創造力を混同していませんか? 確かにアイデアを出すのに、机に座ってPCの前で考えるという環境は向いていないと思います。僕もアイデアが生まれるのは、慣れ親しんだ道を歩いているときやトイレに行ったときなどです。 「机の前に座ってやることばかりが仕事じゃない」というのはもっともなのですが、ただし、アイデアを出すのは決してクリエイティブな仕事ではありません。アイデアを出すのは単にクリエイティブな仕事のほんのごく一部でしかありません。 これまでになかった

  • iPhone/iPod touchと自転車のデザインの違い: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 これは「道具」と「方法」という視点からデザイン(というもの)を考えようとしている立場からすると、考えさせられるものがありますね。 いま、われわれが持っている道具とか方法というのも、結局、個々人がというより、われわれに至る生き物がずっと習慣化してきて、その中で蓄積されてきたものだと思います。ですから、いまここにあるものを、われわれは自分が所有しているかのように錯覚するけれども、それは所有というのではなく、単に受け継いでいるということなのですね。 松岡正剛さんと茂木健一郎さんによる対談集『脳と日人』のなかの茂木さんの言葉です。 松岡さんの『千夜千冊』から千回くらい繰り返す習慣にしないと脳が更新されないという話から、そもそも個人的な蓄積ではどうすることもできない進化過程での蓄積

  • 情報設計の重要性、わかってますか?: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 ひさしぶりにユーザビリティの話です。 ただし、最初に言っておきますが、Webの話じゃないのであしからず。 ユーザーインターフェイスのサイズと情報の構造化情報設計を行う際には、情報をその内容に応じて、階層構造化します。 この情報の構造化が意味をもつのは「生きていることの科学/郡司ペギオ-幸夫」でも書いたように、情報量(コンテンツ量/機能の種類など)とユーザーインターフェイスの物理的なサイズとの関係から「部分情報問題」が起こりえるからです。 このように問題を定義するならば、これからのインタフェースは「部分情報問題」になるといわざるをえない。なぜならば、インタフェースにかかわる情報はより複雑化して増大する傾向にあり、ユーザーがこれらの多くの知識を個々の機械に対して把握することは容

  • ラダーリング法、評価グリッド法、パーソナル・コンストラクト理論: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 すこし前の「情緒と行動のモデリング」というエントリーでもすこし触れましたが、人間の認知の構造を明らかにするためのインタビューの技術として、最近、ラダーリング法という手法に注目しています。 練習のために、社内でのヒアリングやクライアントへのヒアリングなどでも意識的に利用していたり、最近は結構お気に入り。 基的には、ユーザー調査におけるインタビューのスキル、調査後の分析スキルを向上させたいなというところが狙いです。 このラダーリング法をうまく用いれば、属性、機能的ベネフィット、情緒的ベネフィットの関係性を構造化できるのかなと思っています。 評価グリッド法とパーソナル・コンストラクト理論では、ラダーリング法とは何か? まず、ラダーリング法は環境心理学の分野で用いられる評価グリッ

  • 会議をデザインするのに必要な3つのポイント: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 みなさんもきっと仕事をしていく中で感じることがあるんではないかと思うんですが、無駄に長くて結論のない会議や打ち合わせって当に不毛ですよね。 最近、いろいろ仕事が立て込んでいて忙しいんですけど、抱えてる数が多いほど、会議の回数も多くて、それに時間がとられ忙しさが倍増します。 そんなとき、何のシナリオもゴールもなく進められる会議って当に不毛で、イライラします。 特に会議の途中で「この会議のゴールは?」とかいう声を聞くと、よけいに腹が立ちます。そんな質問してるくらいだったら、自分でゴール設定をしてくれてもいいくらい。傍観者かよ?って思うこともあります。 で、思うのはやっぱり有意義な会議を効率よく進めるためには、会議もきちんとデザインしないとダメだよねって思います。 僕が思う

  • Lifehacksは何処にあるのか?: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 最近たくさんのブックマークを集めた「苦手だと認識したら克服する努力をしてみる」にしてもそうなんですが、どうもこのブログのエントリーではてブの人気を集めやすいのは、Lifehacks系のエントリーみたいです。 といっても、僕自身がLifehacks系だと思って書いているわけではなく、人気になるエントリーの多くが[lifehacks]あるいは[lifehack]というタグが多くついているんですよね。 Lifehacks系エントリーの人気以下、このブログの被ブックマーク数の上位10件ですが、2位から4位までに[lifehacks]あるいは[lifehack]というタグがついたエントリーが集まっています。 ()内の数字が、[lifehacks]あるいは[lifehack]というタグ

  • 思考のフレームワーク:DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 たぶん、人間の脳がパターン認識をベースにしているからなんでしょうね。思考にもフレームワークがある状態とそうでない状態では、物事を理解したり、うまく整理するのにも、まったく効率が違うし、下手すれば、フレームワークがなければ理解もできないし、そもそも存在を感じることもできないってことがあると思います。 進化の過程において、脳がパターン認識により、物事を感じ、理解するような器官として発達してきていることの意味をもうすこしちゃんと考えないとダメですよね。 思考のフレームワークってでは、思考のフレームワークってどんなものなのでしょうか? 例えば、ビジネスだとかマーケティングの分野にもいろんな思考のフレームワークがあります。以下のようなものは全部、フレームワークと呼べるでしょう。 SW

  • ユーザビリティって単にユーザーインターフェイスの問題ではないよね: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 上記の2つのエントリーにも何人かの方からはてなでブックマークしてもらったんですが、そのタグに[インターフェース]だとか、[UserInterface]だとかいうタグがあるんですよね。もしかしたら、Webユーザビリティって単にユーザーインターフェイスの問題として捉えられてるのかな?なんて思ったんです。Jesse James Garrettの5 Planes Modelだったり、ISO9241-11によるユーザビリティの定義に含まれる有効さ、効率性、満足度といった評価ポイントなどについても書いたので、Webユーザビリティ=ユーザーインターフェイスの問題ではないことはわかっていると思いますが、もしかしたら、まだ、Webユーザビリティがユーザーインターフェイスだけの問題だと考えてい

  • ウェブと進化論: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 リチャード・ドーキンスの『祖先の物語』を読み始めました。 こういうポピュラーサイエンス系のを読んでいて、Web屋の僕がよく思うのは、生物学はWebのコンテンツやサイトの話に近くて、物理学なんかはもう1つ下層のTCP/IPだったり、インフラ層の話として読めるなってことです。 たとえば、生物進化は、すこしずつの進化の積み重ねとして累積的な進化の過程をたどり、さらに進化のどの段階も「進化の過程」だったり「未完成段階」だったりするわけではなく、その生物が生きる環境においては最善の実装だといわれます。漸進的に進化するってことですね。 ドーキンスは累積的な進化の過程を「累積淘汰」という独自の用語で呼んだりしていますね。 このことはWebサイトの企画や設計、運用を考える上での非常に参考

  • 情報デザインおよび組織デザインにおけるツリー構造とリンク構造: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 成長するネットワークは、自己組織化が働きスケールフリー・ネットワークになる傾向があるとい言えるのかもしれない。 そんな風に思ったのは「C O U L D」のこんな記事を読んだから、 ここ数年のWebサイトのサービスをみていると分かりますが、従来のフォルダ階層を使わずタグを使い始めています。その理由は幾つかあると思いますが、そのひとつは情報(ファイル/サイト)がひとつのカテゴリでは表現しきれなくなってきているからだと思います。 大量の情報を分類・管理しようという時、ツリー構造が破綻をきたすのは、ある意味自明なことで、そんな分類が可能なのは真に非可逆的な生物の進化の樹形図(進化したらもう後には引けないし、分裂後に他とまじわることもない)においてのみだろう。 で、そんなツリー構造

  • DESIGN IT! w/LOVE

    台風12号の上陸とともに読みはじめたメルヴィルの『白鯨』3巻を、先日の台風13号の上陸を前に読み終えた。 終わり近くで、エイハブ船長率いる捕鯨船ピークオッド号もまた台風に巻き込まれるのを台風13号の訪れを前にしながら読み進め、3巻合計1200ページ強を12日かけて読み終えたのだった。 読みはじめたばかりの頃に別の場所でも「鯨の語源」という記事で書いたが、この『白鯨』という小説、所謂「小説」と思って面らう。小説でもあるが、百科全書的なのだ。 ヨーロッパ中世というのは実におもしろい時代だと思う。 そのことは1つ前の「中世の秋/ホイジンガ」でも紹介したが、今回紹介するジョルジョ・アガンベンが『スタンツェ―西洋文化における言葉とイメージ』で描く、中世の人々の思想世界もなかなか興味深い。 例えば、「中世の心理学によれば、愛とは質的に妄想的な過程であり、人間の内奥に映し出された似像をめぐるたえまな

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