スパムは成長を続け,メール・システム,ひいては企業活動を脅かす存在となっている。企業ユーザーの場合,スパムの増加によってインターネット接続回線の増強を余儀なくされるケースもある。スパムを効果的に排除していくためには,各個人がスパム対策ソフトを導入するといった方法だけでなく,企業やISP(インターネット接続事業者)がきちんとしたメール・セキュリティ・ソリューションを運用する必要がある。 まず重要なのはスパム・フィルタを導入すること。その上で,メール本文と同様に添付ファイルのペイロードをスパム判定の対象とするように運用する。 コンテナ・スパムには,MIMEマルチパート形式で異なる種類のファイルが添付される。そこでまず,MIMEエンティティ・ボディの構成要素を解析する(図1)。これによりメール本文(Content-Type:text/plain)とPDFファイル(Content-Type:app