では、現実的な強いパスワードの作成に取り掛かろう。「基本方針」は、たったの3つ(図3-1)。これらを実践するだけで、十分破られにくいパスワードを作れる。 まず、使っているパスワードが「ユーザーIDと同じ文字列」あるいは「パスワードなし」の場合には、今すぐ変更すべき。これが、最初の基本方針だ。 「現状編」で説明したように、これらは、攻撃者が最初に試す文字列であり、簡単に破られるパスワードの代表格。そのまま使い続けるのはとても危険だ。これらの使用をやめて、後述するような文字列に変更すれば、「単純な推測」によるパスワード破りを防げる。 次に防ぐべきは「辞書攻撃」。辞書攻撃に対抗するには、パスワード破り用の辞書に存在しない文字列にする必要がある。とはいえ、「現状編」で述べたように、頭に思い浮かぶような文字列は、すべて辞書に含まれていると考えた方がよい。 記号を入れれば強くなる 辞書にない文字列を作