無限後退の概念図[1]。「なぜ」と「なぜならば」の連鎖が無限に続く。 無限後退(むげんこうたい、英: Infinite regress)とは、ものごとの説明または正当化を行う際、終点が来ずに同一の形の説明や正当化が、連鎖して無限に続くこと。一般に説明や正当化が無限後退に陥った場合、その説明や正当化の方法は失敗したものと見なされる。同一の形の説明が果てしなく続く、という意味で循環論法と似ているが、循環論法が一般にループするタイプの説明や正当化の連鎖を指すのに使われるのに対し、無限後退は一般に直線的な形の説明や正当化の連鎖を指すのに使用される、という違いがある。無限背進(むげんはいしん)、無限遡行(むげんそこう)などとも言われる。 ものごとの説明、正当化の連鎖は、究極的には説明なき原理もしくは独断を終点とするか、または循環論法に入るか、または無限後退に陥らざるを得ない、と考えられる。このことは