閣議を終え退室する野田佳彦首相(左)と鉢呂吉雄経産相=首相官邸で2011年9月9日午前9時19分、藤井太郎撮影 鉢呂吉雄経済産業相が、東京電力福島第1原発の周辺市町村を「死の町」と表現したり、記者に「放射能をつけたぞ」などと発言した問題で、政府・与党内では厳しい見方が広がった。野田政権は東日本大震災の復旧・復興と福島第1原発の早期収束を「最優先の課題」と位置付けてきただけに、政権に与える打撃は計り知れない。大震災を巡っては7月に松本龍前復興・防災担当相が自らの発言で辞任したばかり。野党側は追及姿勢を強めており、野田政権は発足早々、難題を抱えることになりそうだ。 民主党幹部は9日昼、「死の町」発言について「復興して頑張っていこうということを言ったのではないか。仕事ぶりをみればいい」と擁護したが、「放射能をつけた」発言が浮上。福島県の被災地では原発事故の対応を巡り、住民が帰還する見通しがつかな