どこか頼りなげだった17歳の「さかなクン」 昭和から平成にかけて放送されていた「ヤバい」番組を振り返る。「ヤバい」は、むろん悪い意味だけではない。常識破りで、新たなトレンドを生んだという良い意味でもある。その第一弾は、昨年末復活したテレビ東京の『TVチャンピオン』。 毎回特定のテーマで自慢の技や知識を競い合うこの番組は、それまで民放キー局とはいえ弱小だったテレビ東京が一目置かれるテレビ局になったきっかけの番組、そして「素人」という存在に新たな角度から光を当てた番組でもあった。そこから生まれた最大のスター、さかなクンのことから話を始めよう。 その新星は、突然現れた。1993年5月6日放送の『TVチャンピオン』の「第3回全国魚通選手権」。タイトル通り、魚類に関する知識をさまざまなかたちで競う企画だ。 集まったのは、魚のことなら任せろという5人。第1回、第2回と連覇した54歳の会社員、33歳の水
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