静岡大防災総合センターと帝京平成大は6日、富士川下流域の富士川河口断層帯と、糸魚川―静岡構造線を結ぶ区間で地下構造の調査を始めた。大地震を引き起こす可能性がある周辺の断層群の詳しい地下構造や海側から沈み込むフィリピン海プレートとの関係などを解明するのが目的。同区間の調査は初めて。 調査は15日まで、富士市大淵から富士宮市、山梨県南部町を経由して静岡市葵区梅ケ島まで、計約36キロの区間で行う。期間中、大型起震車や火薬で人工的な「地震」を起こし、地下深部から地表に戻ってくる反射波と屈折波を地震計で捉え、地殻の構造などを調べる。 富士川河口付近から北方向に延びる富士川河口断層帯は、駿河トラフの海溝型地震と連動してマグニチュード(M)8級の地震が発生する可能性が指摘される。県東部から神奈川県西部にかけての地域の地下には、フィリピン海プレートと陸側のプレートの境界があるとされるが、詳しい地下構造