盛岡市のベンチャー企業、横山空間情報研究所(横山隆三社長)は15日、国土地理院の標高モデルを活用した全国立体地形斜度図(50万分の1)の発売報告会を開いた。専用の赤青眼鏡を用いることで、立体的に地形の起伏を見ることができる。学術研究や学校の教材、被災地の防災対策など幅広い分野に活用が期待される。 立体地形図作成の基になったのは国土地理院の10メートルメッシュ数値標高モデル。地表に10メートル間隔の網目をかけ、各点の標高値を登録したもので、2008~09年に公開された。 同社はコンピューターを用い、各点の地形の斜度を算出。斜度が大きいほど暗く表示して立体地形図を作成した。専用眼鏡をかけると、山岳部が多く、起伏に富んだ国土を実感できる。 横山社長(72)は情報工学が専門。岩手大工学部教授を退官後、昨年6月に研究所を設立した。「今まで気付かなかった断層も確認できる。学問的なアプローチから地域防災