究極のお風呂を求めて主人公が古代ローマから現代日本へタイムスリップする「テルマエ・ロマエ」。2008年に連載が始まったコミックは、奇想天外な着想に加え正確な時代考証や練りに練った面白おかしいストーリーですぐに話題を呼んだ。2012年には阿部寛さんと上戸彩さんの共演で映画化され、公開後4カ月で興行収入約60億円と成功を収めたことは記憶に新しい。原作者であるヤマザキマリさんが今、新境地を開くべく取
『スティーブ・ジョブズ』著者:ヤマザキマリさんインタビュー 「彼は嫌な奴であり、天才であり、ひと言では言い表せない男です!」 ジョブズが亡くなって自伝が出版されると決まった時に、講談社の担当編集さんから連絡がきたんです。でもその時は、少し考えさせてくださいという返事をしました。 ---すぐに「描きます」とはならなかったんですね。 そうなんですよ。その時の私は忙しかったし、ジョブズに対してシンパシーがなかったので(笑)。 でも、Macファンの息子からは『お願いだから自伝を読み直してほしい』と頼まれ、旦那とエンジニアの舅からも『やるしかないだろ!』とか、とにかく周りにいろいろ言われてしまって(笑)。身近な人間からそこまで強く言われると、もう一度自伝を読み返すしかないじゃないですか。 ---そこから、描くことを決めた理由はなんだったんでしょうか? 改めて読むと、ジョブズの偏屈っぷりが、私の周りに
「テルマエ・ロマエ」で話題のヤマザキマリ先生の新連載「スティーブ・ジョブズ」が国内外で話題騒然となっている。「テルマエ・ロマエ」とはまったく違う題材にどんな心境で挑むのか、ウォルター・アイザックソン氏の伝記という原作がある中でどのように展開するのか、なぜ少女漫画誌「Kiss」(講談社刊)なのか――気になるコトを長編インタビューで全部お聞きした。 ──今回、スティーブ・ジョブズという題材で漫画を描こうと思った理由を教えてください。 実は、講談社さんのほうからリクエストがあったんです。原作の伝記「スティーブ・ジョブズ」が発売してすぐくらいですね。だから、結構前なんですよ。日本での漫画権も含めてライセンスはすべて講談社さんが持っていて、この伝記を漫画化する作家さんを探している中で「ヤマザキさんどうですか?」とお話をいただいたのがはじまりです。 ただ、私はその時点ではすごく忙しかったので、新しい漫
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