中国は人口大国なので、最近の経済成長が世界の物資需給に大きな影響を与えている。国際鉄鋼協会によれば中国における2013年の粗鋼生産量は7.8億トンと5年前の1.52倍に膨張し、世界の49.2%に達している。セメントについては、米国地質調査所によれば中国のセメント生産量は2013年に23億トンと世界の実に57.5%を占めている(図録5500、図録5590参照)。人口シェア2割の中国がこれだけの素材製品を生産・消費している点に中国における近年の投資ブーム、建設ブームの巨大さをうかがうことができる。鉄鋼やセメントばかりでなく、食料消費の拡大も驚異的である。 図には、食料の種類ごとの供給トン数について世界シェアの推移を示した。これを見ると、経済成長に伴う1人当たりの供給カロリーの増加に伴って、消費の重点を大きくシフトさせてきた様子が明瞭である。中国の1人当たりの供給カロリーの増加は図録0200参照