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ブックマーク / jasper.hatenadiary.org (10)

  • 『ジャン=ジャックの自意識の場合』樺山三英 - Hybrid No.9→underdog

    メッタ斬り2007で、「この作者は平山瑞穂の『ラス・マンチャス通信』が好きでファンタジーノベル大賞に応募したけど落ちた」(大意)というようなことが書かれており、それは何をおいても読まねばなるまい、ということで。読みました。おもしろかった。予想していたよりも、ずっと。ゴスいファンタジーで、確かにそういう意味では『ラス・マンチャス通信』とも通じるところがあるかも。衒学的といわれているようですが、別に難しくはないので、「女の子のおちんちんは、お腹のなかについているの」から始まる世界についていけそうな予感がした人は、是非とも。『Self-Reference ENGINE』の影に隠れて、あまり読まれていないようなのが不憫なり(そもそも日SF新人賞自体があまり読まれていないという話もあり)。 ジャン=ジャックの自意識の場合 作者: 樺山三英出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2007/05メディア

    『ジャン=ジャックの自意識の場合』樺山三英 - Hybrid No.9→underdog
    sinden
    sinden 2007/06/22
    さとるさんがこんなに長い文章を書くなんてめずらしー!
  • 2006-11-07

    せっかくなので、読む前にも書いてみようと思います。 新潮12月号は、佐藤友哉の新作「1000の小説とバックベアード」370枚一挙掲載。テンション上がりまくりです。そのほかは、車谷長吉、笙野頼子、中原昌也、という明るい気持ちにはなれなさそうだけど好きな人にはたまらないラインナップ。保坂和志と柴崎友香の対談もあり。 文學界12月号は、新人賞の発表。蜂飼耳の短編も。小島信夫追悼がちょこっと載ってます。 すばる12月号、今月は薄い。川上弘美くらいかなあ。あ、文芸漫談もあるねー。毎月悪くない作品はあるんだけど、いかんせん地味なのですよね、すばるは……。 群像12月号は、「なぜ日文学はアメリカで読まれているのか」というローランド・ケルツ(編集者)の講演を柴田元幸が訳したものが載ってます。さほど分量はないので、これ目当てに買うほどではないかな。あとは中島たい子、新人賞受賞後第1作の朝比奈あすかなど。

    2006-11-07
    sinden
    sinden 2006/11/08
    「文芸各誌12月号これが買い」昨日、発売された文芸四誌を比較して、注目の作品を挙げている。
  • 『天涯の砦』小川一水 - Hybrid No.9→underdog

    タイトルからして、もっととんでもない宇宙の片隅にいっちゃう話かと思ってたら、全然違った。極限状態に追い込まれた人たちのぎすぎすした嫌な感じはよく書けているけれど、背景説明が微妙に足りないせいか、泣かせにかかる部分が弱い。もっとえげつないほど盛り上げてよかったのに。こう、キラキラした言葉いっぱい使ってさ。全体的に、ハリウッド映画にしたら良さそうな感じでした。 天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 小川一水出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/08メディア: 単行購入: 1人 クリック: 102回この商品を含むブログ (102件) を見る

    『天涯の砦』小川一水 - Hybrid No.9→underdog
    sinden
    sinden 2006/10/01
  • 2006-09-30

    21冊。群像読んだり、棚卸しがあったりだったので、少なめ。それはともかく、滂沱の9月、でありました。己の涙腺の緩み具合に戦慄。『風が強く吹いている』『ブラバン』『目には見えない何か』『愛についてのデッサン――佐古啓介の旅 (大人の棚)』と当たりが多かったです。しあわせ。ちなみに横溝1冊しか読んでない!ままならない感じの室内をどうにかするためにもを読まなければ……(読んでからどうするのかは考えていない)。 異形コレクション。この表紙、電車の中で出しづらい!出して読みましたけど。闇電話=異界と繋がる=死者と話せる、という設定の話が多くて、どれも似たり寄ったりだったかも。カジシンは合わないなあ、としみじみ思った。 闇電話 異形コレクション (光文社文庫) 作者: 井上雅彦出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/05/11メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ

    2006-09-30
    sinden
    sinden 2006/09/30
  • 『邪魅の雫』京極夏彦 - Hybrid No.9→underdog

    読み終わったよ! と達成感まるだしで言ってしまうのは、うーん、やっぱり長いよねえ、これはねえ、という部分がなきにしもあらずなので。この話でこの分量ですか。いや、十分におもしろかったのですが、相変わらず実に懇切丁寧なので、気が短い自分は冗長に感じてしまう部分があったり。大体榎木津がほとんど出てこないから、話が進まんのですよ。妖怪もいないし! というわけで、今回は「世間」のお話でした。 邪魅の雫 (講談社ノベルス) 作者: 京極夏彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/09/27メディア: 新書購入: 3人 クリック: 51回この商品を含むブログ (619件) を見る

    『邪魅の雫』京極夏彦 - Hybrid No.9→underdog
    sinden
    sinden 2006/09/29
    邪魅の雫
  • 2006-09-16

    表題作「恋愛の解体と北区の滅亡」は、宇宙人に侵略されたけど別に普通の日常な感じの世界で、憎しみと愛について考えているうちに、何故か女王様とSMすることになる話。話の転がり方が大変好み。「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」は、まあ、読んでください。おもしろいので。 恋愛の解体と北区の滅亡 作者: 前田司郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/06/30メディア: 単行購入: 1人 クリック: 79回この商品を含むブログ (42件) を見る 地方都市に住まう美貌の少女七竈をめぐる人々のお話。雪風の扱いからすると、これは母と娘の物語なのだろうか。しかし、地方都市というところはずいぶんと息苦しく、生きづらそうな場所であることですね。僕がいるところだって、似たようなものかもしれないのですが。 少女七竈と七人の可愛そうな大人 作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/

    2006-09-16
    sinden
    sinden 2006/09/28
  • 2006-09-23

    津原泰水最新作は、20年前の吹奏楽部を舞台にした青春群像小説。スウィング・ガールズみたいに、寄せ集めのブラバンがうまくいくのかと思ったらそうでもなく、20年経った現在から語られるのは、時間は流れること、人は変わりまた変わらないということ、音楽は素晴らしいということ。時折はさまれるさりげない台詞の美しさにやられました。泣いたシーンは片手では足りないですが、ベースを買うシーンと、ラストシーンは反則の切なさ。屋大賞に是非。 ブラバン 作者: 津原泰水出版社/メーカー: バジリコ発売日: 2006/09/20メディア: 単行 クリック: 29回この商品を含むブログ (119件) を見る 嫌な予感で塗り潰された、はりつめた文章でつづられる短編集。サスペンスでミステリで、というよりも、素晴らしく小説。「生まれながらの失敗者」は傑作。落涙必至です。関係ないけど最近自分の涙もろさがおそろしい。 目には

    2006-09-23
    sinden
    sinden 2006/09/24
    これは非常に面白そう。是非、読みたい。
  • 2006-01-01

    あけましておめでとうございます。 『特別料理』スタンリイ・エリン(早川書房 異色作家短編集) 『9時から5時の男』スタンリイ・エリン(ハヤカワミステリ文庫) 『最後の一瓶』スタンリイ・エリン(ハヤカワポケミス) 『うまい殺人、しゃれた殺人』ヘンリイ・スレッサー(ハヤカワミステリ文庫) 『まっ白な嘘』フレドリック・ブラウン(創元推理文庫) 晶文社ミステリ 『裏窓の目撃者』ウィリアム・アイリッシュ(国土社) 『喪服のランデブー』コーネル・ウールリッチ(ハヤカワミステリ文庫) 『虚航船団』筒井康隆(新潮文庫) 『の女友達』小池真理子(集英社文庫) 『恋』小池真理子(新潮文庫) 『死の泉』皆川博子(ハヤカワ文庫JA) 『総統の子ら』皆川博子(集英社) 『大誘拐』天藤真(創元推理文庫) 『背が高くて東大出』天藤真(創元推理文庫)(入手済) 『殺しへの招待』天藤真(創元推理文庫) 『回転する世界の静

    2006-01-01
    sinden
    sinden 2006/05/09
  • 2005-12-05

    読みました。神林ルーチンだとか神林脳だとか言われるように(後者が言われてるのかは知りませんが)、慣れないとえらく読みにくいことで有名な神林長平にしてはかなり読みやすい作品でした。言語と世界の認識をめぐる連作短編集。すいません最後の「碑文」がよくわからなかったんですが、あれは誰?あと表紙がすげー気持ち悪いです。生理的に嫌だ。それはともかく、書くことに対して意識的である人は読むとおもしろがれると思いますよ。 言壺 (中公文庫) 作者: 神林長平出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/02/01メディア: 文庫購入: 9人 クリック: 133回この商品を含むブログ (36件) を見る アップルのiMac G5欲しい! 当たったらネットします。ちょうむだ!宝の持ち腐れ!絶対当たらない! SFマガジンに載っているけれども、僕にはこれがSFだという感じはほとんどしなくて、いや別にSFじゃな

    2005-12-05
    sinden
    sinden 2006/03/07
  • 2005年を振り返る。 - Hybrid No.9→underdog

    生活は振り返るようなこともないので、読書方面で。SFのひとになるなどとつぶやいていたわりにSFは全然読めてなくて、相変わらずジャンル読者にはなれないぐちゃぐちゃの1年でした。新刊既刊問わずおもしろかった小説は、 『ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ』高橋源一郎 『カンバセイション・ピース』保坂和志 『シンセミア』阿部和重 『黒い時計の旅』スティーブ・エリクソン 『ラス・マンチャス通信』平山瑞穂 『むかしのはなし』三浦しをん 『赤い竪琴』津原泰水 『四畳半神話大系』森見登美彦 『告白』町田康 『松浦純菜の静かな世界』浦賀和宏 ほかにもいろいろありましたが無理矢理10冊にしました。今年のベストは文句なしに『ミヤザワケンジ・グレーテストヒッツ』に差し上げたいと思います。 来年はどうしようかなー。とりあえず刊行予定が出ている分だと、津原泰水『アクアポリスQ』、阿部和重『プラスティック・ソウル』、平

    2005年を振り返る。 - Hybrid No.9→underdog
    sinden
    sinden 2006/02/03
    2005年10作
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