ブックマーク / tigerace1943.hatenadiary.jp (15)

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    その日、ぼくは、詩を書いていた。 それが、ぼくの日常である。依頼された原稿があって、〆切りは近かった。 ぼくは、詩の選もするが、同時に詩を書くプレイヤーである。 すこし、題材に悩んでいた。 むかし、父から話を聞いたことがある。兵役を逃れるために、醤油を腹一杯飲むのだと。 80年前の日が時代背景である。 もちろん、父はそのようなことをしなかったし、兵役にも就いている。 しかし、詩のアイデアとしては、なんとしてでも兵役を逃れようとする男の話は、悪くはないと思った。死を畏怖し「非国民!」となじられても、生きることを優先するのだ。南方の島々で散華した友人たちが、毎晩のように、枕元に立って、何か言いたげであっても。 兵役逃れの理由は「醤油のがぶ飲み」ではなく「階段から転落して足に複雑骨折を負った」ところまで設定して、休憩した。 不意にテレビをつけると、ロシアの兵役動員を30万人増やすという。その現

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    ロシアウクライナに軍事侵攻してから、思うところあって、日チャップリン協会会長の大野裕之著「ヒトラーとチャップリン」を読み返した。 チャップリンの闘いを記した貴重な記録書である。 喜劇王と独裁者。チャップリンがヒトラーに闘いを挑んだノンフィクッションである。 わずか4日違いで生まれたチャップリンとヒトラーは、長きにわたって壮絶な闘いを繰り広げた。しかし、ふたりには多くの共通点があった。小柄でチョビひげ、そして映像を駆使して大衆を熱狂させるプロパガンダ術。チャップリンは民主主義を、ヒトラーはファシズムを訴えた。チャップリンは後にこう語っている。「ひとつ間違えば、私たちは逆になっていたかもしれない」と。 映画「独裁者」・・・これこそがチャップリンがヒトラーに投下した爆弾だった。 独裁者ヒンケルに取り違えられた気弱なユダヤ人の床屋が、大群衆に向かって愛と平和の大切さを訴えかける……。チャップリ

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    広辞苑によると「適当」の意味は、 ・ある状態や目的などに、ほどよく当てはまること ・分量、程度などがほどよいこと。また、そのさま ・その場に合わせて要領よくやること。いい加減 とある。 2009年「蝉の啼く木」のサトウハチロー記念おかあさんの詩最優秀賞獲得を受けて第3詩集出版がされることになった。 出してもらう側なので、掲載作品は出版社任せで、ぼくとしては気の進まない作品もあったが、口を挟める立場ではなかった。 詩集のタイトルも、そのまま受賞作の「蝉の啼く木」と決まった。 帯文は、これまで新川和江、菊池貞三ときて、いい感触を得ていたので、今度はやなせ・たかしでいこうということになった。たまたま、やなせ・たかしとは、ぼくの若い頃から、つきあいがあったので、出版社の帯文の依頼を快諾してくれた。 返ってきた帯文は、こうだった。 「私は○○○○氏の おだやかな 詩の一群を愛する。 さわやかな諦観の

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    きみへ どんなに 残念な 歌声であっても どんなに ギターの音が ショボくても 世界でたったひとりの 大切なひとのために 心を込めて 唄うなら きっと 届く 想いは 届く 過去に「日海文学大賞」の詩部門で「大賞」を受賞して会場の金沢のホテルに行った。11月だった。しかし、真夏のような暑さに、なんども、気分が悪くなって倒れそうになった。 2日前までの大阪も連日の真夏日で、ようやく、昨日あたりから、すこしひんやりして、過しやすくなった。とはいえ、太陽の光は、まだ、夏の名残があって、ぼくは、不愉快になる。精神の安定が、気候のせいで保たれなくなる。 きのうは、こんな詩を書いてみた。 みなさん、ギターの「Fコード」を攻略したかなって。 頑張っても、出来なかった人は、是非、簡略形のFコードを使って欲しい。 弦を押さえられないなら、「スーパーライトゲージ」に変えてみて。 ストロークには向かないが、フィ

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    伝説のフォークデュオ「風」。伊勢正三と大久保一久。伊勢正三は「正やん」、大久保一久は「久保やん」。その久保やんが急性心不全で亡くなられたことが、きのうのニュースで流れた。 大久保一久はフォークグループ解散直前に脱退し、かぐや姫解散コンサート中の伊勢正三とフォークデュオ「風」を結成する。 デビュー曲はかぐや姫4thアルバム「三階建の詩」から『22才の別れ』。 その他『海岸通』『君と歩いた青春』『ささやかなこの人生』などヒットするのは伊勢正三が手掛けた楽曲ばかりだった。伊勢正三は、抒情性と、どこか骨太な歌詞、エネルギッシュなギターパフォーマンスが魅力だった。しかし、フォークデュオ「風」のいちばんコアな部分である「優しさ」を支えていたのは、間違いなく大久保一久だった。 ソフトで控えめな大久保の人柄に惹かれた人も多いはずだ。 大久保にも伊勢作品に遜色のない名曲は多くある。『おそかれ はやかれ』『

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    近畿地方が梅雨明けした翌日、大阪歴史博物で開催されている「あやしい絵展」を鑑賞してきた。 「あやしい」と広辞苑を引くと「怪しい」「妖しい」奇怪であり、妖艶でもあること、とある。 明治期に政治、経済、文化、思想といったあらゆる方面において西洋から制度、知識、技術がもたらされるなか、美術界では、西洋美術の技法の格的な導入と発展、西洋の思想に裏打ちされたさまざまな表現が創出された。そのような表現の中には、退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった言葉で形容できるものがあった。美しいというだけの言葉では決して言い表すことのできないこれらの表現は、美術界の一部からは批判を受ける一方、文学などをバックグラウンドとして大衆に広まっていったことも事実である。展では、幕末から昭和初期に制作された絵画や版画、雑誌や書籍を中心に、歌舞伎などの大衆娯楽や西洋からの影響を受けた文芸の存在、個性・自我の尊重、

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    request 2 自衛隊の大規模ワクチン接種会場で年齢を取っ払って、モデルナを打てることになり、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)に足を運んだ。 自衛隊への敬意を表し、迷彩柄のマスクをしていった。 受付まで、コンサートホールの客席で待機。まさに、昨年の2月中旬以前、この場所で、松山千春やTUBEのコンサートで盛り上がってたんだなあと思うと、感慨深くなった。 自衛隊の接種会場は、整然としている。案内から、誘導、心遣いまで、いちいち、敬礼したくなるくらいだ。ありがたい。受付が始まれば、接種、休憩、退場まで30分もかからなかった。 自衛隊は、核を有していないが、世界9位の軍事力。 核保有国を除けば、世界第1位ということになる。 その殺傷能力ではなく、その規模こそが、強力な「抑止力」となっていることが評価されるべきことだ。自衛隊「命」ではないが。ぼくは、この国の軍事力も在り方を、そのように捉え

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    singark071781
    singark071781 2021/06/26
    素敵な詩ですね。
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    request 多くのrequestをいただいた。 とても、ありがたいことである。 たとえば、ブログには掲載したが、著作権というより規約などの関係でやむなく削除したものもある。法律では、すべて、ぼくが書いたものだからぼくの著作物であって、遠慮はすることはないが、規約というのは、何かの文学賞などで「入賞作は当委員会に所属します」と応募要項に明記されてある。こちらも、おおきな対価をいただいている以上、無下にはできないんだなあ、これが。 で、あの詩はどうしたの?わたしの好きな詩、消えてますけど、的なご意見をいただくわけである。同時に、もう一度、読みたいと、おっしゃっていただく、ご要望もたくさん寄せられた。特に人気の高かった4作を再掲させていただく。 一篇の詩 あなたと 風のように 駈け抜けた 青春の日々が いつか 一篇の詩に なりますように あなたの そばにいるだけで 生まれてきたことさえ 幸せ

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    はつなつ 朝の台所に 母を感じる うたたねする 耳元に 母の声がささやく 洋風に模様替えした 母のかつての寝室に 母が香る 風に膨らむ レースのカーテンから リビングに こぼれ落ちる 生まれたばかりの なつのひかり 母が不在の はじめてのなつ 母が逝去して、丸11年が経過する。 不整脈をかかえていたが、入院のきっかけも、最期も肺の疾患だった。 病室で母のベッドを囲み、家族や親族で掌を合わせた。綺麗な顔だった。 業者さんが来るまで、しばらく時間があった。 皆には、家に帰って準備をしてもらっていた。 ぼくだけが残り、母にいろいろ話しかけた。 窓をみると、真っ黒なひとかたまりの雲が、すぐそこにあった。 ああ、雨が降るなあと思ったと同時に、激しい雷鳴が轟いて、滝のような雨が 窓をたたいた。 今でも、深い悔恨の想いで、ああ、あの時、旅行に誘っていなければ、もう少し長生きできたのではなかったかと、うつ

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    YAMAHA FS-820BL持っているアコースティックギターの中で、最もぼくが 馴染んでいるYAMAHA FS-820。 FSシリーズは、通常のアコースティックギターよりも、ボディが やや小さめで扱いやすい。 「Fコード」 ギターを上から見たところ。何フレットの、何弦に どこの指で押さえるのかを図で表している。 ギターを志したひとのうち、およそ、半数がこの「Fコード」の壁を 克服できなくて、ギターを弾くことを諦めているというデーターがある。 「Fコード」は、たしかに、むずかしいけれど、最初から押さえられるひと なんていない。毎日、毎日、何時間も練習して、数ヶ月かかって、ようやく 押さえられるコードだ。イメージの力も大切だ。 図で見ると、1Fの6弦から1弦を 人差し指1で押さえることになっていて、初心者は、まず、ここができない。 でも、押さえられなくて「当然」、それは「自然」なこと

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    友人のゴジラの コレクターから、東京マルイというメーカーから1993年に 発売され、入手困難な、まっさらのラジコンの初代ゴジラを譲り受けた。 1954年、初公開された元祖、ゴジラ。通称・ハツゴジ。 時折ヤフオクなどでも出品されているが、大抵がジャンク品。たとえ、未使用と説明されたものでも、「経年劣化のため商品に不具合があっても責任は負わない」とか、美品でも「動作確認をしていない」のでノークレーム、ノーリターンでなどと、出品者が逃げ道を作っている。まあ、出品側の立場を考えれば、万一のことを考えての、必要な一文かもしれないが、落札する方は不安で仕方がない。 譲り受けたゴジラは約50センチ。リモコン操作も、咆哮、首振り、尻尾振り、歩行、左回転、右回転と6つの動作に不具合はなく。動きを組み合わせると、ゴジラオタクにとっては、至極の時間を過ごせるというものだ。 ギガンティックゴジラ1964(通常盤)

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    singark071781
    singark071781 2020/12/08
    宝物を大事にしてあるのが素敵なことですね。
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    新型コロナのニュースが、ガタッと減った。 自民党の総裁選のニュースがいちばんに来る。 つまり、テレビを観なければ、怖い出来事は何も起こらない。 新聞を広げなければ、毎日が平和な日々。 な訳ないか・・・・・。 ぼくの毎日も不安だらけ。まあ、病気のせいもあるけど、 with「不安」で、創作に打ち込む。 with「恐怖」で、ギターにのめり込む。 疲れたら、空を見上げる。 星が瞬いている。 美しい夜 この世で いちばん 美しい夜は 母親に抱かれた 幼子が 手を 差し伸べて 星をねだる夜 少年たちが 星を採ろうと 虫取り網で 丘を 駈ける夜 美しい夜 そんな夜

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    singark071781
    singark071781 2020/09/08
    必要な情報がなくなるのは怖いです😞😞😞😞😞
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    中島みゆき/エレーン/Covered by BEBE 以前この方の「世情」の記事を書いた。主に中島みゆきのカヴァーで高い評価を 得ている BEBEさんが、今度は、中島みゆきの隠れた名曲「エレーン」をYouTube にアップされていたので、紹介させていただいた。 今回もガットギター。 ぼく自身も、最近はずーっと、この曲を練習している。 BEBEさんは、ギター演奏のあちこちで、小技を入れてくる。 特に間奏は圧巻で、悔しいが、いまのところ、真似をできる腕が、ぼくにはない。 では、原曲通りかというと、必ずしもそうではない。 自分なりに、かみ砕いて、かみ砕いて、自らの世界観で表現している。 コード自体は、むずかしくはない。 きょうは3篇の詩を書き上げた。疲労と達成感と、プラスαな、何か。 冷たいココアを飲んで、こんな夜には、「エレーン」を弾き語るのも悪くない。 関連記事:https://tigera

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    灼熱の太陽が、ジリジリとぼくの肌を焦がす。 真夏の光が、ぼくをなぎ倒す。 けれども・・・・・・・・・・・。 この夏 この夏は なんだか変だ この夏は どこか よそよそしい この夏は うそぶいている この夏は 訝しい この夏は ちょっと神経症的だ この夏は 画家志望の青年の未完成の絵 この夏は もしくは かみさまの失敗作

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    真夜中、窓を叩きつける雨の音で、目が醒めた。 梅雨末期の大雨だ。 時計を見ると、午前1時。 さて、そこからが、どうにもこうにも眠れない。 眠気が靄のように消えてしまった。 昔は、睡眠導入剤を飲んでいたが、朝起きたときのからだのだるさが 半端じゃない。 妙な言い方だが、あるとき「睡眠導入剤を飲み忘れて」朝までぐっすり 眠ってしまったことがあって、その日を境に、薬からは遠ざかっている。 午前1時。ギターで、今尚ハマり続けている中島みゆきを弾き語る訳にもいかず、 有名どころの詩の文学賞の作品応募もはじまってることを思い出し、案を かき集め、原稿用紙2枚程度の自信作ができそうな確信を持てたところで 朝が訪れた。 ただ、雨は激しく降ったまんま。 雨 季 降り止まない この雨に 打たれながら 木は 木であることに 耐えている 野良犬は 野良犬であることに 耐えている そのかたわらを 赤い傘の少女が 水

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