これからの電子図書館,著作権,著作の在り方とは?<報告> 2009年5月11日,国立国会図書館長・長尾真氏と,評論家/翻訳家でフリー翻訳プロジェクト「プロジェクト杉田玄白」の主催者・山形浩生氏によるトークセッション『もう,「本」や「図書館」はいらない!?』が,スルガ銀行の「d-labo」で開催された。これはシリーズ対談「図書館は視えなくなるか?―データベースからアーキテクチャへ」の第2回にあたり,進行はd-laboのデザイン等を手掛ける李明喜氏が行った。 セッションの冒頭では長尾氏,山形氏がそれぞれ自身の関わるプロジェクトについての紹介を行った。長尾氏は過去に京都大学で取り組んだ電子図書館システムAriadneや現在の国立国会図書館(NDL)の電子化プロジェクトについて紹介し,電子図書館の要件として目次に従った本の構造化や「人間の頭脳に詰まっていることを図書館システムで実現すること」が必要