Irresponsible Rumors 2011経由 インセンティブで人は動くのは当然なんだが(だってそれがインセンティブの定義だもん)、そのつけかたがとてもむずかしい。人はしばしば予想外の手で、他人の作ろうとしたインセンティブの裏をかく。それは映画の中でも、娘のトイレしつけをやろうとして失敗した話で登場する。で、映画『ヤバイ経済学』では、高校生を買収して成績をあげる、という話が出てくる。実はこの種の実験はそこそこあるし、また企業でも「成果主義」と称してやっていたのはまさにこれだ。そしてだんだん明らかになりつつあることは、これが必ずしも成果を挙げない理由の一つは、どこにインセンティブをつけるかという点にあるらしい、ということ。要するに「成績があがればお金をやろう」という買収は、本人がそれに反応したとしても必ずしもうまくいかない。なぜかというと、多くの子はそもそも成績をあげるにはどうすれば