東京都心の日比谷公園(千代田区)から、去勢・不妊手術を施されてボランティアに見守られてきた「地域猫」の姿が消えた。残っていた3匹が今年1月、新たな飼い主を探すために相次いで保護された。2000年ごろには捨てられたり繁殖したりして飼い主のいない猫が60~80匹はいたとされる日比谷公園。長い時間をかけて健康チェックや駆虫を徹底し、飼い主を見つけたのは、猫たちが次々と死ぬ惨状に心を痛めた愛猫家団体だった。 この団体は01年発足の「ちよだニャンとなる会」(18年から一般財団法人)。猫に関する著作があるライターの香取章子さんが代表理事を務め、周辺の官庁やオフィスで働く人たちを含め、約50人がボランティアとして活動している。今年2月には、保護猫とふれあえる2軒目のカフェを区内でオープンした。