外資系保険会社、アリコジャパンの顧客情報が大量に流出し、クレジットカードが不正利用された問題は、高橋和之アリコ・日本代表が27日に会見して謝罪したが、被害はさらに広がっている。28日までにアリコに寄せられた問い合わせは1万2000件を超え、強みだった通信販売の支払いシステムを崩しかねない。保険契約の解消が相次ぎ、顧客獲得の原動力だった広告も自粛せざるを得ない状況で、経営への打撃が避けられなくなっている。 ◆解約の動きも 「営業成績のマイナスの影響はあるとみている」。問題発覚から4日後にようやく記者会見した高橋代表は、解約の動きが出ていることを認めた。 情報流出の可能性を明らかにした翌日の24日から、アリコはテレビコマーシャル、新聞、雑誌で広告の自粛を始めた。1973年に外資第1号として日本に参入したアリコは、多額の宣伝費をかけた広告戦略で知名度を向上させ、保険料収入で国内5位にまで上