中澤氏は元々、カシオ計算機(以下、カシオ)で携帯電話の製品企画を担当していた。彼女がものづくりの世界に飛び込み、そして今なお情熱を傾けている理由は、カシオでの経験に寄るところが大きいという。そこでUPQの設立への道筋を辿る前に、まずはカシオの携帯電話事業について簡単に紹介しておこう。 カシオの携帯電話事業は、1995年に発売したPHS電話機"PH-100"から始まる。PH-100を皮切りにPHS事業に参入後開発を進め、2000年2月には、"タフネスケータイ"で知られる「G'zOne」シリーズの原型となる「C303CA」を発売。2004年4月には、auで初のカメラ付き携帯電話「A3012CA」を発売し、好評を博した。 開発効率の向上を目指し、同年4月には日立製作所と合弁で携帯電話開発会社「カシオ日立モバイルコミュニケーションズ」(以下、カシオ日立)を設立。2006年2月には、当時大画面だった
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