【第15回】埋まらないシステムと業務の溝(1)~ITをすぐ「システム構築」から考えない:三方一両得のIT論 IT部門がもう一度「力」をつける時(1/2 ページ) 企業に情報システムを導入する目的は、ユーザー部門の仕事が便利になるからでもなければ、IT部門の自己満足のためでもない。企業が最大限の利益を上げるためだ。本質を見極めずにやみくもにシステムを入れても失敗する。 わたしは、前職の製造業で入社以来システム開発や運用、企画、教育などに携わってきた。なかでも開発や運用の標準化に10年以上携わった経験が、わたし独自のあるべきシステム論の源になっている。本当に現場で役に立ち、しかも急激な事業環境の変化にも柔軟に対応できるシステム化とはどういうものか。 導入しても使われないシステム システムの標準化の目的は、システム開発の生産性と品質向上の双方を実現するものだ。だから、わたしは要領よく仕事を進める