昨日のエントリではラジャンの預金保険に関する独自の見方を紹介したが、そこで言及したTIME本体のインタビュー記事でも、新著「Fault Lines: How Hidden Fractures Still Threaten the World Economy」で述べられている彼独自の見解を披露している。彼によれば、今回のバブルの問題点(彼はこれを「断層(fault line)」と表現している)は以下の3つに集約される。 所得格差の問題を根本的に対応するのを怠り、より安易な金融緩和政策に頼ったこと。 これには前例がある。19世紀末頃から農家が所得面等で遅れを取るようになったため、20世紀初めには銀行を通じ彼らへの大量の信用供給が行われた。これが大恐慌の前触れになったと言う人もいる。 1990年代以降の景気回復では雇用が戻るのに時間が掛かるようになり(いわゆるジョブレスリカバリー)、その対応のた