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ブックマーク / yashio.hatenablog.com (11)

  • ご奉仕チキンレースで均衡する出世水準 - やしお

    出世する、より上位の管理職に上がって行くというのは、マネジャーとしての力量や適正も必要だけれど、「どこまで奉仕できるか(どこで降りるか)」によるところが大きいのだろう。その奉仕水準でどこまで行くか/どの辺で止まるか均衡するのだと、会社で仕事をしながらつくづく感じるこのごろ。 ポジション上昇の基路線 新人→中堅社員→係長→課長→部長→……とポジションが上がるに従って、受け取る仕事の粒度が大きくなってくる。 重要度や影響度から正確にリスクを抽出して優先順位を決められる。 大きな仕事を適切に分割して相互関係を理解できる。 期日から逆算して分割した仕事にマイルストーンを割り当てられる。 情報を整理して他者に状況を正確に説明できる。 自分にない力量を持つ他者・他部門に割り振れる。アウトソースできる。 といった管理能力がより高度に必要になってくる。 逆に言えば、こうした技術・能力が高い人をより高いポ

    ご奉仕チキンレースで均衡する出世水準 - やしお
  • 差別語の三相を見つめて適切に距離を取る - やしお

    小説を商業出版することになり、これまで自分で書いて見直すだけだったのが、編集者・校正者による校正・校閲のプロセスを初めて体験した。その過程で差別語・差別表現に関しての指摘を受けて、改めて自分の中での判断について少し整理しておきたいと思った。 ある言葉が持つニュートラル、ネガティブ、ポジティブの三相を同時に見ないと、「その言葉をここで使うのが適切か」は判断ができないけれど、三相のうち一面しか見なかったり知らなかったりすると正確に判断ができなかったり、話が噛み合わなくなったりする。 指摘を受けた点1 「発狂」や「狂人」に指摘が入った。 江戸時代に実在したという届出「発狂扱ひ」に言及した箇所に指摘が入った時はどうしようかとも考えて、「精神状態の異常による行動という届け出」と言い換えた。 明治時代に精神障害者が「狂病者」と呼称され、「狂」に否定的・差別的な意味あいが付与されてきた。1970年代に「

    差別語の三相を見つめて適切に距離を取る - やしお
  • 中年会社員が部署異動してつらかった話 - やしお

    会社で部署異動になって5ヶ月超が経った。経験のない業務分野で係長クラスになっている。 今まで会社勤めをしていて、業務内容に特にこだわりもなく、それなりにやれてきたから、まあ大丈夫かと思っていたけど、あまり大丈夫じゃなかった。結構つらかったし、割と嫌な気分になっていた。(今は割と大丈夫。) どの辺が辛かったかとかメモに残しておこうと思って。 異動前 大手メーカーに新卒で入社して15年ほど勤めている。 前の職場(比較的製造現場に近い技術系職場)では、4年ほど担当者として働いた後、係長ポジションになって4年ほど働いた(係のメンバーは10名弱)。 異動 同じ事業部門の中で別の課に異動した。異動先の課の業務内容は、漠然とした理解しかなかった。 30名程度の課で、25名の係の係長をしろとのことだった。もともと課の管掌範囲が広いこともあり、十分にマネジメントが機能しておらず、その辺りを助けてほしいみたい

    中年会社員が部署異動してつらかった話 - やしお
  • CoCo壱番屋と共に生きる - やしお

    カレーハウスCoCo壱番屋(以下ココイチ)は、定期的に「美味しくない割に高い」と話題になる。そのたびに哀しい。ほとんど腹を立てているくらいの気持ちになっている。ココイチに対して私は冷静な評価はできない。 そうした気持ちがどこから来るのかを一度整理して片付けておく。 「自分のもの」という感覚 家庭料理や自国料理をよその人に貶される感覚に近い。自分で文句を言うのはいい、だが他人に言われるのは許せない、というような感覚。 よく「まずい料理代表」とネタ扱いされるイギリス料理も、最近はその揶揄が「ダサい」と否定されてきている気がする。 世界に先駆けて産業革命に突入したことで文化を不可逆的に破壊されたイギリスを、後追いで産業革命を短期に圧縮できたことで文化を維持できた日が、嘲笑できる立場にあるのだろうかという疑いもある。 そんな切実な背景がココイチにはないとしても、尊重されれば嬉しい。私は美味し

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  • 陰謀論への免疫力を高める - やしお

    陰謀論に感染すると人も周りも苦しい。免疫力を高める体質づくりには、以下のような習慣が必要だと思っている。 「相手が愚かだから」で解釈しない 「自分は全体を見えている」と信じない 義憤ではなく好奇心で見る 自分に一貫性を課し過ぎない 標準理論をまず勉強する どれだけ予防的な習慣を取っても100%は保証できない。しかしリスクは低減できる。自分自身への予防措置として一旦まとめておこうと思った。 陰謀論の見た目 陰謀論は「正しいもの」として現れる。整合的に(筋道が通っているように)見える。以下のような手段でその「正しさ」は支えられる。 前提条件を見せない・隠蔽する:「既に証明されている」「明らか」「当然だ」といった言辞で、前提への疑問や遡行をシャットアウトする。 検証不能な前提を導入する:実証的に存在を確認できないもの(闇の組織や神)、裏取りのできない人物の意図や発言、無関係な事象の結びつけ(こ

    陰謀論への免疫力を高める - やしお
  • 反社カルトが国政に食い込む構造 - やしお

    政治構造への従来の認識と、最近の統一教会関連の報道を合わせると、だいたいこんな感じだろうかと現時点で思うところのメモ。 ゲームのルール 国政は数のゲーム。多数決による。 多数決は「採決の前に議論が尽くされ(修正が施され)、十分な情報が採決者にインプットされていること」が前提・理念で、来はただの「数のゲーム」ではないが、多数派が理念を無視することで無化される。 無化する理屈として「多数決で選ばれた=全員が賛成」というすり替えが多い(与党だから国民の意思そのもの、というような) 多数決で勝つための数(議員数)を増やせる人物/集団(政治家/派閥)が力を持つ。 議員の数を増やすには、選挙で票を集める必要がある。 選挙の票には組織票と浮動票が(仮に分類すると)ある。 世間の感心が低く投票率が低い時、組織票の相対的な割合が高まる。 組織票の「当落の正確なカウントができる」「組織票の倍が彼我の差になる

    反社カルトが国政に食い込む構造 - やしお
  • 自分自身をニュースサイトにしない - やしお

    SNSでもブログでも、時事的な事柄・ホットな話題への反射的な言及が自分自身では減ったと感じている。気を付けてそうしているというより、そうすると自分が嫌になる・苦しくなる、という心理的なハードルが上がって勝手にやらなくなってきている。 この「気分」は個人的なものだけでなく、全体の風潮の影響も受けていて、一定の一般性があり得るかもしれない。現時点で「どういう気持ちがあるのか」を書き残すといいかもと思ってメモ。 炎上加担の功罪 「ホットな話題への言及」には利点/欠点の両面がある。 「不正義・不条理で苦しめられた」などの案件が、炎上で是正されるケースもよくある。 企業・行政vs個人で、昔なら個人が一方的に不利益を押し付けられて終わりのケースで、個人が救われたりする。 一方で「実は不正義じゃなかった」案件の炎上に参加して、意図せず加害行為に加担してしまうケースもあり得る。 例えば、草津町議が町長から

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    snow8-yuki
    snow8-yuki 2022/05/01
    マジでバランスがいいな……。 / 距離大事
  • 逮捕にそなえる人生継続計画 - やしお

    実際に逮捕・起訴された人の事例をいろいろ読んでみると、普通に生活・仕事していてもされる時はされるんだと思う。 痴漢冤罪や荷物すり替えで違法薬物の運び屋にされるなどの巻き込まれケースだったり、もともとルール(法律・運用)が曖昧なグレーゾーンが拡大解釈で突然咎められたり、捜査機関の描いた架空のストーリーの登場人物にされたり、人は犯罪の意識が希薄だったり、色々ある。 逮捕・起訴されると人生に大きなダメージを被る。会社なんかで災害を想定してBCP(事業継続計画)を事前に立てたりするけど、それと同じような感じで、万が一逮捕された場合でも「こうなる」をそこそこ認識して「こうする」を事前に決めておければ役に立つかもしれないと思うようになった。 概要 弁護士選び 逮捕~裁判の流れ 逮捕 逮捕後 留置場・拘置所 取調べ・調書 捜索差押 勾留請求・勾留質問 裁判 世論形成・名誉回復 参考事例・参考文献 概要

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  • リスクの洗い出しと判断のコツ - やしお

    会社で係長的なポジションになって3年近くが経った。先日、副係長というか職長的なポジションが新たに設けられ、30歳前後のメンバーが就いた。折を見て彼らに伝える機会があるかもしれないし、3年やってみた知見を自分の中で一度整理しておきたいと思った。(大手メーカーの製造側に近い部門で働いている、という前提がある。) 自分が苦しくならないようにする 究極的には人が自分でスタイルを確立するしかない。 「こうした方がより良い」と思って行動変容しても、それで自分が苦しくなるなら続けられない。 どうせ正解の型が一意に決まるわけではないし、仮に正解の型があっても自分を完全にはめ込むこともできない。 「自分がやれるようにやるだけ」くらいに思っている方が精神衛生に良い。それで不適格ならしょうがない。 一方で「より良い方法」に寄せる努力も必要で、その間のバランスが必要になる。 例えば自分自身は、人付き合いがすごく

    リスクの洗い出しと判断のコツ - やしお
  • 高卒新人に資産運用を説明する - やしお

    今年入社の高卒の新人と雑談していて「会社の確定拠出年金のこととか何を選ぶのがいいとか分からない」という。集合研修でも制度そのものの解説はあったけどよく分からず、学校でも習わなかったので、漠然としか分からないと言っていた。 それで「自分はこういう理解で、こうしている」を整理して伝えることにしたのでそのメモ。結論としては「長期でインデックス投信」なのだけど、そこに至るバックグラウンド等も含めて説明したいと思った。 前提 そもそも趣味仕事に注力したいので、株や不動産を一生懸命やりたいとは全く思っていない。 自分は普通の会社員で、その道のプロ(銀行員や証券マンやファイナンシャルプランナー)ではない。 大損は絶対に嫌だし、時間を遣いたくない。株の勉強とかもしたくない。 経済システム 現在は「産業資主義」というOSで世の中が運用されている。 このシステムでは「富の総量が時間の経過で増えていく(右肩

    高卒新人に資産運用を説明する - やしお
  • 国政選挙で勝つということ - やしお

    自民党総裁選と衆院選を控えて、最大野党の立憲民主党も政策アピールに入っていて、その政策が刺さらない、粒度が変、センスがない、安保も経済もない、と左右両サイドからネットで叩かれる光景をよく見かけて、ちょっと思ったことのメモ。 選挙戦 「選挙で勝つ」には「票をたくさん集める」が必要で、その票には大きく分けて、投票時点での世の中の空気感や、党や候補者のイメージに左右されて入る浮動票と、特定の党や個人に固定的に投票される組織票とがある。投票率が高ければ浮動票の比率も高まり「風が吹く」と言われるような大勝/大敗が起こり得るし、低ければ組織票の比重が大きくなる。 浮動票と組織票には、それぞれ党自体の方針で確保されるものと、候補者・国会議員や地方組織・地方議員の働きによるものとがある。 この4つのエリアそれぞれで対応が必要になる。(ただ各エリアで確保できても調和が取れていない/方針がちぐはぐだと政権交代

    国政選挙で勝つということ - やしお
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