ついこの前、ジュリストで知財特集が組まれた、と思っていたら、今度はNBLに場を移して、またしても「新たなデザイン保護体系を目指して」というタイトルの知財関係の特集が掲載されている。 知財法体系における「デザイン保護」といえば、ここ最近ホットに盛り上がっていた「画像デザインの保護拡充」という論点もあり*1、その議論の過程では、「意匠権により保護する」ことに対して、激しい批判の声も上がっていただけに、冒頭に掲載された中山信弘名誉教授の論稿で、 「本特集においては、主として法制上の問題点、なかんづく他の法制度(著作権法、商標法、不正競争防止法)との関わりを中心に、意匠制度の問題点を探ることとした」(中山信弘「特集に当たって」NBL1020号14頁) と書かれていたこともあって、個人的には期待するところが多かった。 実際、読み進めてみると、「画像デザイン」だけにとどまらず、「デザイン」全般について