静岡県一家4人殺害事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審で無罪が言い渡されたことについて、検察のトップである畝本直美検事総長が控訴を断念する「談話」を発表したが、ほうぼうから批判の声があがっている。 畝本検事総長は、10月8日付の談話の中で、袴田さんを無罪とした静岡地裁判決について、疑念や強い不満を「抱かざるを得ません」としたうえで「控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容」などとつづっている。 これに対して、袴田さんの弁護団は10月10日、「法の番人たるべき検察庁の最高責任者である検事総長が、無罪判決を受けた巌さんを犯人視することであり、名誉毀損にもなりかねない由々しき問題と言わなければならない」と抗議している。 弁護団以外からも「本当にひどい」「筋が通らない」「謝罪じゃない」という批判がSNSであがっている。実際のところ、今回の検事総長の談話は「名誉毀損」にあたらないのだろうか。佃克彦弁護士に