「白物家電をネットに接続して付加価値を付ける」というと、「またか」と苦笑いを浮かべる人も多いだろう。 「外出先から冷蔵庫の中身を確認できたら買い物の時に便利」とか「オーブン・レンジで、レシピをダウンロードできるようにしたら料理のバリエーションが膨らむのではないか」というようなアイディアは、インターネットが普及し始めた当初から議論されていたが、実際の製品として結実した例はあまりなく、商業的に成功した例はほぼ皆無だ。 しかし、以前うまくいかなかったからといって、これからもダメだと決めつけるのは早計だ。 初期のインターネット家電が成功しなかった理由の一つは、家電にネット接続機能を付加するコストが大きかったこと。 例えば、シャープは1999年に「インターネットでレシピをダウンロードできるオーブン・レンジ」を発表し、注目を集めた。しかし、同製品は「パソコンを使って、専用メモリー装置にダウンロードした