4月上旬、朝からの強い雨がやんだ昼下がり。渋谷区の閑静な住宅街に現れたのは、髪を後ろに結び、紙袋を提げた眼鏡姿の女性。 ジーンズにベージュのニットを合わせ、その首元には同じくベージュのストールがさりげなく巻かれている。素朴な格好で街を歩くこの女性は、女優の倍賞美津子(79)だった。 かつてインタビューで《シワ1本にも、笑ったり泣いたりしてきた私の人生が刻み込まれている。だから、シワは私の年輪なの》(『婦人公論』’09年4月22日号)と語っていた倍賞。その言葉のとおり、化粧っ気のない風貌だが、静かに放たれるオーラには大女優の貫禄が漂っていた。 3月には姉の倍賞千恵子(84)が、木村拓哉(53)と共演した『TOKYOタクシー』で第49回日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を45年ぶりに受賞したことが話題を集めたばかり。 妹の美津子も昨年、ドラマ『晴れたらいいね』(Prime Video、テレビ東

