【ソウル時事】韓国の元徴用工が日本企業を相手取った賠償請求訴訟をめぐり、最高裁が日韓関係悪化を懸念する朴槿恵前政権の意向をくみ、判決を先送りしたとされる事件で、ソウル中央地検は3日、朴炳大・前最高裁判事(61)ら前判事2人について、職権乱用などの容疑で逮捕状を地裁に請求したことを明らかにした。 韓国メディアは、最高裁判事経験者の逮捕状請求は憲政史上初と伝えた。 朴炳大氏は2011年から昨年まで最高裁判事を務め、14~16年には最高裁の法務を統括する付属機関、法院行政庁の長官を兼任。朴前政権の大統領府や外務省の高官らと会合を持ち、判決の先送りや判決の方向性などについて協議した疑いがある。また、被告の日本企業側とも接触していた疑惑もあると報じられている。