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2008年5月18日のブックマーク (10件)

  • Mass Destruction - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    フェイスレスというイギリスのバンドが8月4日に発売したエレクトロ・ファンク「マス・デストラクション」は「大量破壊」というタイトルの反戦歌だ。 「ザ・サン」(アメリカでFOXニューズを使ってブッシュを支援したニューズ・コープがイギリスで所有するタブロイド紙)や、ブッシュ政権と癒着したハリバートン社やエンロン社を名指しで批判しているので、ブッシュを支援するクリア・チャンネルが支配するアメリカのラジオではなかなかかからない。 しかしハワード・スターンの下品番組を放送する独立系のオルタナティブ・ロック専門局だけでわずかに流れており、最近はクラブでも流行りつつあるそうだ。 ビデオはこれ。ドラムとベースのおねえちゃんがカッコいい! http://www.musicremedy.com//audio/index.cfm?FuseAction=ShowVideoPlayer&AudioId=1678&Qu

    Mass Destruction - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • レーガン元大統領 家族の価値 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    金曜日はレーガン元大統領国葬の日ということで公共機関は全部お休み。 テレビでは朝から晩まで葬儀の中継をしていた。 レーガンはFamily Value(家族の価値)を掲げ、古き良きアメリカの家族を蘇らせようとした。 「エイズはホモへの天罰だ」と公言し、妊娠中絶に反対した。 しかし、現実には彼は決していい父親ではなく、家族はメチャクチャだった。 レーガンは女優のジェーン・ワイマンと結婚し、長女モーリンをもうけ、 長男マイケルを養子にもらった。 しかしマイケルが三歳の時、レーガンは彼らを捨てて、女優ナンシー・デイヴィスと再婚した。 ナンシーを妊娠させてしまったからだ(結婚妊娠三ヶ月)。 二人のなれそめはアカ狩りがきっかけだと言われる。 レーガンはハリウッド俳優組合の会長をしていたが、当時はアカ狩りの真っ最中で、 ナンシーは自分が狙われていると感じて、レーガンに相談した。 レーガンはアカ狩りを仕

    レーガン元大統領 家族の価値 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
    solailo
    solailo 2008/05/18
  • その橋は本当に必要なのか - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    「もし、その橋が人々の意識を豊かにしないなら、 その橋はなくてもかまわない。 人々は今まで通りに、 泳ぐか船に乗るかして、川を渡ればいい。 橋は空から降って湧くものであってはならない、 デウス・エクス・マキーナによって授けられるものであってはならない。 人々の筋肉と頭脳によって作られるものなのだ」 フランツ・ファノンの『地に呪われたる者』のあまりにも有名すぎる一節を勝手に現代風の言葉遣いにしてみた。 これはアルジェリア独立運動に参加したファノンが、植民地支配において支配者が橋などの便利さを現地人に与えることで現地人は主体性を奪われて飼いならされてくのだ、と論じた文だが、この問いかけは、今も、どこの国に対しても有効である。 便利なシステムができてるからといって、それが当に必要だとは限らない。 橋は物と人の運搬を便利にするが、だからといって橋が人より偉くなったり立派になってはおかしい。 建物

    その橋は本当に必要なのか - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
    solailo
    solailo 2008/05/18
    その橋が人々の意識を豊かにしないなら、その橋はなくてもかまわない。人々は今まで通りに、泳ぐか船に乗るかして、川を渡ればいい。橋は(略)デウス・エクス・マキーナによって授けられるものであってはならない。
  • ホワイトトラッシュからの脱出 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    イラク人虐待写真でタバコをくわえて捕虜のチンチンを指差して笑っていた女、リンディ・イングランドは、イラク侵攻時に負傷して英雄扱いされた米兵ジェシカ・リンチと 同じ年齢、同じウェスト・ヴァージニア州の出身で、 同じくホワイト・トラッシュ(貧乏白人)出身だった。 ウェスト・ヴァージニアにはヒルビリーの伝統がある。ヒルビリーのヒルは丘、ビリーにはスコットランド系という意味がある。 スコットランド系はイングランド系よりも後にアメリカ南部に移民してきたが、既に農耕可能な土地はイングランド系に占有されていたので、生き残る道は三つだった。 ①イングランド系の地主の下で、小作人または、黒人奴隷の監視人として働く。 ②アパラチアやオザークなどの山地に住み、トウモロコシや豚を育てて貧しく暮らす。 ③西部の未開拓地を目指す。 ②の人々がヒルビリーとなった。 ヒルビリーの素朴さを称えたドラマが『じゃじゃ馬億万長者

    ホワイトトラッシュからの脱出 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • まったく「萌え」と無縁な、少女の真実の物語 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    サンフランシスコの中心部ユニオン・スクエアから西に3ブロックほど歩いたあたりを「テンダーロイン」と呼ぶ。 テンダーロインというのは牛肉の柔らかい部分だが、その地区の警官は腐敗して賄賂で毎日高級なテンダーロインがべられるからそう呼ばれるようになったという説がある。 ここは全米で最悪のホームレス地帯だ。 ご存知のようにニューヨークとロサンジェルスは大浄化作戦で、施設に収容したり、住家を世話するなどでホームレスを激減させた。しかしサンフランシスコ市はホームレス対策が遅れ、全米で最大のホームレスを抱える都市になった。彼らのほとんどが麻薬中毒か精神病、もしくはエイズ感染者である。 テンダーロインのポーク・ストリートを歩くと、老人だけでなく少年少女までも座り込み、麻薬中毒患者独特のうつろな目で通行人を見上げて言う。 「お金ちょうだい」 2002年にはこの路上で174人の未成年少女が売春で逮捕された。

    まったく「萌え」と無縁な、少女の真実の物語 - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • American Splendor - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    ワンダー・コン会場でハーヴェイ・ピーカーにインタビューする。 彼は去年のサンダンス映画祭でグランプリを受賞した映画アメリカン・スプレンダー』の原作者であり主役だ。 http://www.americansplendormovie.com/ 主役といっても主演俳優ではなく、主人公という意味だ。 『アメリカン・スプレンダー』は今から約30年前の1976年に、当時37歳だったピーカーが自主製作したコミックブックのことである。 当時のピーカーは40歳を迎えようとしていたがバツ2の独身、皿洗い一つ人並みにできない徹底的なダメ男。高校卒業後ずっと公立病院のカルテ整理係として働いてきた。 彼が暮らすオハイオ州クリーブランドは五大湖の南にある工業都市で、かつては金属関係で栄えたが、1976年当時は見る影もないほど荒廃していた。ピーカーは、高校を卒業しても就職先がなく、海軍にすら「洋服ひとつきちんと畳めな

    American Splendor - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • ■ - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    アメリカで最もリスナーが多く、最もエロで過激で、最も保守的な連中から嫌われているラジオ・パーソナリティ、ハワード・スターンの番組が終わろうとしている。 先週から毎日、番組でハワードは「明日にも終わるかもしれない」と絶望的な口調で話し、リスナーからの応援の電話が殺到している。 ハワードの番組は月曜から金曜の毎朝6時から10時までの放送で、 通勤途中の車の中で最も聴かれている生放送だ。 スタジオでは全裸のポルノ女優や知恵遅れのコビトさんが駆け回り、 ハワードは電話で人とテレフォンSEXしたりKKKと口喧嘩したりする。あらゆる放送禁止用語が飛び交う素晴らしい生放送だ。 毎日のように南部のキリスト教右翼から「放送やめろ」と抗議の電話が入り、 実際にコロラドなどいくつかのラジオ局はキリスト右翼のボイコットでハワードの放送を中止していた。 しかし、それでも聴取率は圧倒的だったのだが…。 2月25日、

    ■ - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
  • ■ - 映画評論家町山智浩アメリカ日記

    ディズニーはいよいよ身売りに向けて値段の交渉に入ったが、CEOのマイケル・アイズナー批判も出そろった感じだ。 日でもディズニー研究書がいくつか出ているが、アイズナーを持ち上げたばかり。まあコビないと作らせてもらえないからね。 しかしアイズナーという男は実は80年代以降のハリウッド映画をダメにした元凶なのだ。 70年代終わりにABCテレビからパラマウント映画の経営者に就任したアイズナーと兄貴分のバリー・ディラーは視聴率がすべてのテレビ界のやり方をハリウッドに持ち込んだ。彼らはそれを「ハイ・コンセプト」と呼んだ。「ハイ」と聞くと高尚そうだが、これは「三十秒以内に要約できる内容」という意味。そうでなければ、老若男女、バカもいっぱいいる一般人をテレビに引き付けられないからだ。 ハリウッドは60年代に客をテレビに取られ、全映画会社が倒産もしくは倒産寸前になった。崩壊したスタジオ・システムに、コ

    ■ - 映画評論家町山智浩アメリカ日記
    solailo
    solailo 2008/05/18
    「我々はもう映画史に貢献しない。芸術にも貢献しない。映画を通じて社会的メッセージも出さない。ただ金を儲けること、それだけが我々の仕事だ」マイケル・アイズナーのメモ。出典不明。こわい話。
  • 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(4)背水の陣の180度「変身」 - MSN産経ニュース

    身柄付き審判の席で、「少年院に行きたくない。家に帰りたい。学校に行きたい」と泣きながら訴える中学3年生に、学校から多くの条件が示される。 いわく、「欠席・遅刻・早引きをしない、茶髪とピアスは止める、服装をただす、居眠りせず真剣に授業を受ける、授業妨害をしない、校内で騒がない、タバコとアルコールは止める、バイクの無免許運転はしない、コンビニの前でたまらない、X、Y、Zくん(地域のワルのリーダー格の3人)とは卒業まで交際を絶つ、何ごとも先生とよく話し合う…」 文字通り180度「変身」を迫られる。「こんなことがいっぺんにできるだろうか?」とたいていの親子はたじろぐ。 でも、「チャンスをください」と粘る中学生が多い。そして、試験観察にして、やらせて見ると、案外「がんばる」のである。成功率は、70〜80%くらい。 試験観察というのは、処分保留で鑑別所から自宅に帰し、調査官がおおむね2週間に1度親子に

  • 【君たちのために 元家裁判事のつぶやき】(1)初等少年院での変化 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

    わが国の安全神話が崩れ、少年犯罪も凶悪化・低年齢化し、恐ろしい世の中になったと皆が思うようになった。 「子どもを生み育てることも怖い」という感覚が一般に広がれば、少子化を後押しし、やがては民族の滅亡に至るかもしれないとさえ思う。 仕事柄、中学3年生を何十人も少年院に送った。何度捕まっても懲りない札付きの子どもたちだ。コンビニを自分個人の冷蔵庫だと思っていて、働かなくても一生い物には困らない結構な身分だとうそぶく。街路は、ひったくり・かつあげ・おやじ狩りの獲物をあさる草原だと思い込んでいる。茶髪・ピアス・まゆ毛のそりこみで、おとなしそうな生徒から小銭をせびるのは簡単だと言う。ひったくったかばんの中から、一万円札が何枚も現れたときのうれしさは言葉で表せないと得々と語る。おばあさんからひったくったかばんの中に250万円を見つけたときは、携帯電話を掛けまくり、地域のワルを全員集め、朝までドンチャ