東日本大震災で被災した東北3県を除く全国で、地上デジタル放送への完全移行から1か月が経過した。 特需が過ぎて薄型テレビの販売台数は急減し、売れ筋の32型は値崩れ状態で、メーカー各社は戦略転換を迫られている。 調査会社のBCNによると、7月24日の地デジ完全移行直前の薄型テレビ販売台数は、駆け込み需要で前年同期の2・1倍だった。だが、移行後は販売が鈍化し、8月15~21日は同38・3%減だった。 特に32型の平均価格は、完全地デジ化前の5万2700円から、4万5300円に大きく下がった。32型の販売台数のうち、3万円台が占める比率は、完全地デジ化前の42・4%から52・4%に高まっている。