WHOも疑問視する感染状況 そもそも北朝鮮の住民は国内で通行証明書がなければ、自分の居住地から他の地域へ自由に移動する自由がないため、全国的に感染が拡大するのに時間がかかる可能性はある。それでも「感染者ゼロ」などということはあり得ないだろう。 WHO(世界保健機関)も、北朝鮮の経済事情と劣悪な医療施設を勘案して、北朝鮮の主張に疑問を持っている。WHOのシャピーク博士は、そもそも「感染確定の可否を判断するための資源(診断キットなど)が足りていない可能性もある」と指摘している。 北朝鮮は、WHOと国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)から検査装備や診断キットなどの支援を受けているが、「平壌とその周辺地域だけで使ったとしても診断キットが大きく不足しているだろう」(脱北者)との指摘もある。 平壌の病院入口で体温測定される女性(4月1日) ©AFLO 現在も北朝鮮の高位幹部と連絡を取っているある脱北高