中国国家衛生健康委員会は6日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が2万8018人、死者が563人に上ったと発表した。特に流行が始まった湖北省武漢市では多くの死者が出て、世界中に不安が広がっている。だが、感染が拡大しても、他地域ではそれほど死者が出ていない。この感染症の危険度をどうとらえたらよいのか。 (永井理、三輪喜人) 中国政府発表の数字などから計算すると武漢市での致死率は約4・1%。重症急性呼吸器症候群(SARS)の9・6%、中東呼吸器症候群(MERS)の35%より低いものの、かなり危険だ。だが、武漢市のある湖北省以外の省では、千人近い感染者が出ながら死者ゼロのところもある。