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ブックマーク / econ101.jp (39)

  • ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)

    移民受け入れを支持する人間として,ぼくは懐疑的な人や批判的な人に耳を貸すようにつとめてる.どんな国にも,自らがのぞむならどんな人間でも招き入れる権利がある――あるいは,入国を拒否する権利がある.移民の流入で自分たちの文化が変わってしまうのを人々が心配しているなら,それは完璧に許容されるべき態度だ. ただ,それと同時に,移民流入制限派の人たちは移民受け入れにともなう経済的な害悪をあれこれとたくさん主張している――賃金低下,政府財政への負担,などなど.それでいて,そういう主張はずっと証拠と矛盾しつづけている. たとえば,多くの証拠から,移民流入は――低技能移民の流入ですら――現地生まれの人たちの賃金や雇用の見通しに悪影響を及ぼしていないことが明らかになっている〔日語版記事〕.最近出た Michael Clemens & Ethan Lewis の論文を見てみると,この研究はとても「きれい」な

    ノア・スミス「移民流入の害は,いっこうに実証に現れない」(2024年5月10日)
    songe
    songe 2024/05/14
    ベトナム人やミャンマー人といった仏教徒のアジア人が移入してくれるのは30年後から見たらボーナスステージなんだから積極的に受け入れ政策をして欲しいものだ
  • ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)

    ソーシャルメディア利用と精神衛生の悪化の相関を見出してる研究は山ほどある.でも,de Mello, Cheung, & Inzlicht によるこの研究こそが,ぼくにとっては真打ち登場って感じだ: 世間の論議では,よく,Twitter(現 X)がユーザーと社会に有害な影響を引き起こすと言われている.稿では,合衆国の Twitter ユーザーたちの代表的標から252人の参加者を得て調査を行うことで,この研究課題に取り組む.我々は,一日5回の質問を7日間にわたって継続した(6,218回の観察).調査結果から,Twitter 利用が幸福度の悪化および政治的二極化・怒り・帰属感覚の増加に関連していることが明らかになった.効果量は,社交的なやりとりが幸福度にもたらすものに近い.こうした影響は,人口統計上の特徴〔年齢や居住地域や就業状況など〕や性格特性を考慮しても一貫していた.データから推測される

    ノア・スミス「Twitter 入り浸りは精神衛生に有害」(2024年3月9日)
    songe
    songe 2024/03/14
    ウサギの画像ばかりポストするおじさんだ
  • ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)

    通説では,1990年にかの不動産バブルがはじけてから日は「失われた○十年」に苦しんできたという話になっている.実のところ,一人あたり GDP を見ると,他の豊かな国々にくらべて日の実績が見劣りしはじめた起点は1990年ではなく1997年に思える.97年といえば,アジア金融危機のあった頃だ. この「失われた○十年」論に対して典型的に向けられる反論では,こう語られる――日が停滞しているように見えるのは,大半が人口の高齢化によるものであって,実際の生産性で見ると日は2000年頃から問題なくやっている.新しく出た Fernandez-Villaverde, Ventura, & Yao の論文は,こう主張している: 多くの先進諸国では,この数十年で,高齢化にともなって,一人あたり GDP成長と労働年齢の成人一人あたり GDP 成長のちがいは大きくなってきている.日のように一人あたり GD

    ノア・スミス「1997年から日本経済がどれほど不調だったか」(2023年11月26日)
  • ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)

    ブルームバーグ通信での「FRBは何をすべきか?」というインタビュー(ここでは記事になっている)で、私は以下のように答えた。 「利上げは頭がおかしい」 これは文字通り受け取っていただきたい。 事実はいかなる時も理論に勝る 私が最初に言及したのは、起こってきた出来事を誰も予測できなかった事実だ。インフレは、認知できる雇用の減少やGDPを低下させずに、劇的に低下した。我々が今できる最善のことは、事実に特段の注意を払いながら、暗中模索を続けることだ。最悪の対応は、事実と矛盾している教科書的分析への依存に回帰することだろう。 事実は何を示しているのか? インフレの低下水準と低下速度の両方から、インフレ率が目標水準の2%に、2、3ヶ月以内に達する可能性がある。 もし、FRBが目標水準での安定を真剣に考慮するなら、今すぐにでもインフレの低下ペースを緩める必要がある。 不確実性についてはどうだろうか? た

    ポール・ローマー「利上げは頭がおかしい」(2023年10月26日)
  • ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)

    貧困と衰退を称えてみたって環境や貧しい人たちの助けになんてならない 1年半まえ,「脱成長論はろくでもないってみんなも気づきつつある」ってタイトルの記事を書いた〔日語版〕.あの頃,脱成長運動はアメリカでちょっとだけ注目を集めつつあった.気候変動に対抗する主要な行動をすすめようとする人々の後押しの一環としてだ.でも,エズラ・クライン,ブランコ・ミラノヴィッチ,ケルシー・パイパーといった著作家たちが意見を言葉にして,この考えを批判した.要点をかいつまんでいうと: クラインの指摘――〔脱成長で求められる〕生活水準の大幅な低下は,豊かな国々では政治的に受け入れられそうにない. ミラノヴィッチは次の点を論じた――世界規模で意味のある脱成長が実現されるには,豊かな国々をこえて運動が広まらないといけない.他方で,脱成長のためには,貧しい国々が貧困から抜け出すのを止めなくてはならない.これは,政治的に実現

    ノア・スミス「脱成長:いらないよそんなの」(2023年5月24日)
  • クルーグマン「欧州経済の誇大広告」/「金利生活者の安楽死」

    Paul Krugman, “Economic Exaggerations in Europe,” Krugman & Co., January 31, 2014. [“Running Economies Into the Sand” & “The Euthanasia of the Rentier“] 欧州経済の誇大広告 by ポール・クルーグマン Doug Mills/The New York Times Syndicate ふーむ.『フィナンシャル・タイムズ』によると,イギリス首相デイヴィッド・キャメロン政権の盟友たちは,フランス大統領フランソワ・オランドがフランス経済を「台無しにしている」と言って非難しているそうだ――おそらくは,イギリスの好調ぶりと対比してそう言ってるんだろう. さて,実際の数字で眺めてみるとどんなもんだろう? グラフを見てもらおう.イギリスとフランスそれぞれの実

    クルーグマン「欧州経済の誇大広告」/「金利生活者の安楽死」
    songe
    songe 2023/04/01
  • ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)

    By 稲ノ歯鯨 – Own work, CC BY-SA 4.0 2020年代は1990年代とはちがう BBC の東京特派員ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズが書いた,日についてのエッセイが広く話題になってる〔日語版〕.ぼくも読んでみたけれど,ひどくいらいらしてしまった.このベテランジャーナリストは――2012年から日に暮らして働いたすえに――日の印象をまとめている.彼によれば,日は停滞して硬直した国で,「ここに来て10年経って,日のありようにもなじみ,次の点を受け入れるにいたった.日は,変化しそうにない.」 でも,日に暮らしたことがあって,2011年以降も年に1ヶ月間ほどここに来て過ごすのを繰り返してる人物として,そして,日経済についてかなりの分量を書いてきた人物として言わせてもらえば,日はまちがいなく様変わりしてる.すごく目につきやすくて重要なところがあれこれ

    ノア・スミス「実は日本は様変わりしてるよ」(2023年1月23日)
  • スコット・サムナー「日本の金融政策に効果がなかったという迷信」(2022年12月21日)

    [Scott Sumner, “The myth of Japanese policy ineffectiveness,” The Money Illusion, December 21, 2022] 日がこれまで「流動性の罠」にはまったことがなくいまもはまっていないわけを示す具体例が,昨日,またひとつ出てきた.Bloomberg 記事から引用: 日銀総裁の黒田東彦は,10年物国債利回りの上限を2倍に引き上げて市場を驚かせた.これをきっかけに円高が急伸し,国債価格は低下.これにより,新総裁のもとでありうる政策正常化への下地づくりがすすむ. これによって,日銀は10年物日国債の利回り上限をそれまでの 0.25%上限から引き上げて,約 0.5% まで許容する..他方で,火曜の政策発表によれば,短期金利も長期金利も変更されず据え置きとなるという. この動きによって,円高が急激に進んだ,明らか

    スコット・サムナー「日本の金融政策に効果がなかったという迷信」(2022年12月21日)
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    songe 2023/01/02
  • ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)

    [Noah Smith, “The weak yen is an opportunity,” Noahpinion, November 24, 2022] じゃあ,なんで日はその好機を利用してないのさ? ぼくが日にはじめて暮らしたのは,2000年代中盤のことだった.当時,円の値打ちはすごく覚えやすかった――だいたい,1ドル=100円だったからだ.どんなものでも,日で値札を見かけたら,頭の中で100で割ってやればだいたいどれくらいの値段なのかつかめた. 「1ドルだいたい100円」為替レートの時代は,約30年続いた.そして,2022年3月に,なにかがブツンといった.円が下がりはじめて,10月には少しのあいだとはいえ1ドル150円にまで下がって,それから1ドル140円にまで少しもどした: Source: Xe.com ドルにかぎらず,日の実質為替レートはあちこちの貿易相手国に対しても下が

    ノア・スミス「弱い円は日本にとって好機,なんだけど」(2022年11月24日)
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    songe 2022/11/28
  • ノア・スミス「習近平よ、永遠なれ。中国は一人の凡庸の男によって自縄自縛となってしまった」(2022年10月17日)

    Xi Jinping, forever China has shackled itself to…this one mediocre guy. Postedby Noah Smith, On Oct 17 2022 僕は中国についての専門家じゃないし、専門家のふりをするつもりはない。でも、去年は、たくさんの人が見過ごしているだろう大事なことを、キャッチできたと思う。習近平は、世間で思われてるほど有能な指導者じゃないってことだ。 ノアピニオン 習近平が、言われるほど有能じゃないだけだとしたら? 習近平は、毛沢東以来の中国の最も強力な指導者として広く称賛されている。確かに彼は、権力を非常に効果的に掌握してきている。習近平は、潜在的なライベルだった薄熙来と周永康を完膚なきまでに失脚させ、「反腐敗」キャンペーン通じて自身が関与していない派閥を粛清・服従させる等、前任の主席の下では中国共産党によって

    ノア・スミス「習近平よ、永遠なれ。中国は一人の凡庸の男によって自縄自縛となってしまった」(2022年10月17日)
  • タイラー・コーエン「オンライン授業で,成績評価の「美貌プレミアム」はどうなったか」(2022年8月7日)

    [Tyler Cowen, “How on-line education affects grading,” Marginal Revolution, August 7, 2022] 論文では,さまざまな指導方式のもとで,学生の顔面の魅力が学業面の結果〔成績〕で果たした役割を検討する.データには,スウェーデンの工学系学生から得られたものを用いた.対面での教育では,計量的でない科目で,魅力的な学生はより高い成績を得ている.計量的な科目にくらべて,計量的でない科目では,教員は学生とやりとりをする傾向がより強い.魅力的な学生がより高い成績をえることは,男性・女性の両方で見出される.COVID-19 パンデミックのさなかで授業がオンラインに移行すると,魅力的な女性学生の成績は計量的でない科目で低下した.だが,美貌プレミアムは男性学生では存続していた.このことから,成績評価の美貌プレミアムを説明す

    タイラー・コーエン「オンライン授業で,成績評価の「美貌プレミアム」はどうなったか」(2022年8月7日)
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    songe 2022/08/14
  • ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)

    [Noah Smith, “Japan’s living standards are too low,” Noahpinion, May 24, 2022] 働きづめでも報われない国 日からこんにちはこんにちは! 2週間の旅行でこっちにきてて,せっかくだから日について何か記事を書こうと思う.まずは,経済の話からはじめよう. たいていの人たちが日について最初に気づくのは,各地の都市がいかにすばらしいかってことだ.とりわけ東京は,現代の驚異だ.キレイに刈り込まれた木々に取り囲まれて,設計のしっかりしたぴかぴかのビル群がそびえたっている.レストランやお店や各種の娯楽は目眩がするほど数知れず,どれもこれもすばらしい.どこも混み合ってるけれど,それでいていつもなぜか静謐を感じさせる.そして,ほんの数分歩けば電車の駅にたどり着いて,そこからどこでも必要な場所に向かえる.他のどんな国もおよばない

    ノア・スミス「日本の生活水準,低すぎ」(2022年5月24日)
  • スコット・サムナー 「円安を『是正』すべき理由とやらは?」(2022年3月28日)

    ●Scott Sumner, “A weird omission”(TheMoneyIllusion, March 28, 2022) フィナンシャル・タイムズ紙が加速する円安について取り上げている。記事の冒頭を引用しておこう。 各国の中央銀行が金融引き締めに動く中、日銀行はその流れに抗して大規模な金融緩和策を継続する姿勢を鮮明にしている。それに伴い、円がドルに対しておよそ7年ぶりの安値をつける格好となっている。円安を是正するために、日銀が1998年以来の為替介入(円買い介入)に乗り出すのではないかとの憶測が市場関係者の間で広がっている。 月曜日の外国為替市場で対ドルの円相場が2%以上下落し、1ドル=125円の安値をつけた。市場関係者の間では、さらに円安が進むのではないかとも見込まれている。対ドルの円相場は、今月(2022年3月)に入って7%以上下落している。2016年以降だと、1カ月あ

    スコット・サムナー 「円安を『是正』すべき理由とやらは?」(2022年3月28日)
  • ヴィンセント・ゲローソ他『パンデミック、経済的自由、制度のトレードオフ』

    Pandemics, economic freedom, and institutional trade-offs 19 July 2021 by Vincent Geloso (King’s University College at Western University Canada), discussing Werner Troesken’s ‘The Pox of Liberty’ 〔訳者まえがき:サイトで、ジョージ・メイソン大のマーク・コヤマ教授の論考を翻訳したことをきっかけに、その論考で取り上げられていたピッツバーグ大のヴェルナー・トレスケン教授の著作『自由の国と感染症――法制度が映すアメリカのイデオロギー(みすず書房)』が翻訳出版されることになりました。サイトの参加訳者の2人が翻訳を担当しています。邦訳版の出版に際して、関連した論考を複数投稿します。〕 パンデミック、経済的

    ヴィンセント・ゲローソ他『パンデミック、経済的自由、制度のトレードオフ』
    songe
    songe 2021/12/25
  • スウ・マルケス「鉛を根絶する」(2021年5月20日)

    Burying the lead Words by Sue Márquez 20th May 2021 Issue 4 鉛中毒が、脳に損傷を与え犯罪の悪化をもたらすことは、何十年も前から研究者達には知られていたが、何百万人ものアメリカ人はいまだに鉛汚染された水を毎日飲んでいる。この問題を解決する方法を紹介する。 バイデン政権による新しいインフラ投資法案に関心が集まっている。関心のほとんどは、全米を高速鉄道で横断する計画や、高速ブロードバンドを全世帯に普及させる計画などだ。しかし、ほぼアメリカ全土で、水道管の交換に450億ドルを投じることは、あまり注目されていない。これは他の多くの法案に比べて派手さはない。しかし、アメリカ人の長期的な幸福、国の繁栄に最大の利益をもたらすのはこの法案だろう。 鉛汚染が健康に悪影響をもたらすことは、何十年も前から知られてきている。鉛汚染は人々のIQを低下させ、犯

    スウ・マルケス「鉛を根絶する」(2021年5月20日)
  • タイラー・コーエン「娘がいる方が離婚しやすい?」(2021年1月13日)

    [Tyler Cowen, “Daughter-driven divorce?” Marginal Revolution, January 13, 2021] 息子がいる夫婦よりも,娘がいる夫婦の方が離婚しやすいのだろうか? オランダの住民登録データとアメリカの調査データを用いて,稿では次の点を示す:娘がいる夫婦の方が離婚するリスクは高くなるが,それは娘が13歳から18歳のときにかぎられる.このように年齢が限定される研究結果は,時期に関係ない息子選好・出産時における性選別という説明とい違う.稿では,十代の娘がいる家庭における人間関係の緊張と考慮した説明を提案する.副次標の分析から,性別役割の考え方が娘とパートナーと異なっている見込みが大きい親たちほど子供の性別による離婚リスクが大きく異なっていることが見出される.また,十代の娘がいる家庭における人間関係の緊張を示す調査の証拠も研究

    タイラー・コーエン「娘がいる方が離婚しやすい?」(2021年1月13日)
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    songe 2021/01/15
  • https://econ101.jp/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%A9-et-al-%E3%80%8C%E8%B2%A1%E6%94%BF%E7%B7%8A%E7%B8%AE%E3%81%A8%E3%83%8A%E3%83%81%E5%8F%B0%E9%A0%AD%E3%80%8D%EF%BC%88voxeu-2020%E5%B9%B48%E6%9C%8816%E6%97%A5%EF%BC%89/?s=09

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    songe 2020/08/24
  • スコット・サムナー「アイデンティティ派 vs. リベラル派」(2020年7月8日)

    [Scott Sumner, “Identitarians vs. liberals,” TheMoneyIllusion, July 8, 2020] [これよりずっといい記事を Econlog の方に書いてる.話題は貨幣経済学だ.] 多くの知識人は,政治というと「左派 vs. 右派」の切り口で考える.今日,左右よりももっと大きな分断が,アイデンティティ政治に取り憑かれている人々と,そうでない人々のあいだにある.つまり,アイデンティティ問題にとりつかれている左派イデオローグは,主流のリベラル派(進歩派と古典的リベラルの両方)よりも白人ナショナリストに近い. マット・イグレシアスが冴えたツイートでこの概念を図解してる: アイデンティティが他のなによりも重大だと考える点で,極左と極右は共通しているように,ぼくには思える.そして,その結果として,極左も極右も,「ジョージ・ワシントンとロバート・

    スコット・サムナー「アイデンティティ派 vs. リベラル派」(2020年7月8日)
  • ジョセフ・ヒース「インテリは保守の首相になぜヒステリーを起こすのか? その2:児童ポルノ規制を巡って」(2015年8月25日)

    Stephen Harper versus the intellectuals, part 2 Posted by Joseph Heath on August 25, 2015 | political philosophy, politics トム・フラナガン事件 〔訳注:トム・フラナガン事件とは、カナダで非常に著名な保守系法学者であるトム・フラナガンの「児童ポルノ」に関する発言を巡って起こった炎上騒ぎである。フラナガンは、2006年まではハーパーの法律顧問を努め、超保守の地域政党ワイルドローズ党の立ち上げに参加する等、非常に保守色が強い法学者である。フラナガンはカナダ先住民の法的権利の撤廃を主張していることもあり、左派の活動家からは非常に憎まれてる人物でもある。 2013年、フラナガンは大学で講演を行い、講演後の質疑応答で児童ポルノに関する法的規制について問われた際に、カナダの児童ポル

    ジョセフ・ヒース「インテリは保守の首相になぜヒステリーを起こすのか? その2:児童ポルノ規制を巡って」(2015年8月25日)
  • マンキュー&ヴァインツィアール「身長への課税はいかが?」

    N. Gregory Mankiw , Matthew Weinzierl “Do you really want to tax ability?” (VOX, 12 June 2009) 背の低い人には税の控除をし、背の高い人には税を割り増しするということを税制に組み込むべきだろうか。課税政策分析のための標準的な効用主義的 [1] … Continue reading 枠組みによると、なぜ身長のような賃金と相関する個人の特徴によって税負担が決定されるべきとなるのかを稿では説明する。背の高い人ほど高い税金を支払うべきなのである。これがおかしいということであれば、標準的な枠組みに誤りがあるということになる。 大統領候補バラク・オバマと有権者「配管工のジョー」との有名なやり取りの中で、未来の大統領は「富を周りへと広げるため」に富裕層に対する税金を引き上げたいと発言した。オバマの意見はジョーを

    マンキュー&ヴァインツィアール「身長への課税はいかが?」
    songe
    songe 2020/03/02