3月28日の午前中、私はリアルタイムで第94回アカデミー賞授賞式を見ていた。オープニングのパフォーマンスで、テニスコートをライムグリーン一色に染めたビヨンセのパフォーマンスにうっとりしてから1時間以上が経ったとき、「事件」は起こった。 長編ドキュメンタリー映画賞のプレゼンターとして登場したコメディアンのクリス・ロックのジョークに、主演男優賞最有力候補のウィル・スミスが間を置いてから激昂、ステージまでつかつかと歩み寄ってまともに平手打ちを喰らわせたのだ。 一瞬、演出かと思った。それくらい完璧な張り手だった。数秒後、ウィルが放送禁止用語であるカースワード(罵り言葉)を交えて罵声を浴びせて実際の出来事だとわかったが、それでもにわかに信じられなかったし、いまでもどこか信じがたい思いがある。 本稿ではあまたの議論、コメント、ミームを引き起こしたこの事件を、極力「事実」ベースで検証する。 はじめに、筆
プーチンに勝利宣言はできても、ウクライナ人の怒りは永遠に続く (C)Drop of Light/Shutterstock.com 「自由と民主主義」が世界の普遍となった冷戦後グローバリズムの時代から、「怒り」で世界政治が動かされる「ポスト・グローバル時代」の地政学へ。プーチンのウクライナ侵攻はこの転換を象徴するものだと、杉田弘毅氏(共同通信特別編集委員)は指摘する。プーチンの「怒り」にウクライナのNATO中立化など一定の回答が与えられても、ウクライナ人の「怒り」は永遠に続くと畔蒜泰助氏(笹川平和財団主任研究員)は見通した。世界はこの戦争の終わらせ方を問われている。 *** 旗頭なき反乱軍――欧米による経済制裁の影響はどうご覧になりますか? 杉田 ウラジーミル・プーチン自身も認めるように、ロシアは耐久経済が得意です。しかもこの日に備えてアメリカ国債をどんどん売ってきたし、ドルも使わなくなって
その時に、「自分としてはこれ以上に追悼すべき人はいない」みたいなことを書いたのだが、実はひとりいるなと思っていた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く