自転車の盗難を防ぐため、県警が推進中の「思いやりロック作戦」。開始から1年の9日、県内13の警察署が、各地で自転車への施錠を呼びかけるPR活動を展開した。 作戦は、駅周辺など23の駐輪場で、警察官や警備会社のパトロール隊員が、無施錠の自転車を見つけては特製の鍵を掛け、盗難を未然に防ぐという内容。持ち主が鍵に記載された連絡先(警察署)に電話すれば、24時間体制で署員が解錠に出向く。 宮崎市のJR宮崎駅では、宮崎北署員ら約50人が、通行人にチラシを配って施錠を呼びかけた。甲斐義勝生活安全課長は「作戦開始後、自転車盗の発生件数は確実に減っている。鍵をかける意識を浸透させていきたい」と話した。 県警生活安全企画課によると、昨年発生した自転車盗難事案は2542件(前年比69件増)。窃盗6940件の4割弱を占めた。ただ、今年1~5月の発生件数は791件(同318件減)だった。【中村清雅】