大気中の二酸化炭素濃度の高まりによって、地球温暖化になるというのは、万有引力の法則が普遍的なのと同じ科学的真実なのだが、いまだにこんな基本的なことをかなり知的レベルの高い層までまだ疑っているという状況を見るにつけ、思い込みというのが知的レベルの高低にかかわらずいかに強く人間を縛るものか思い知らされる。 たとえば池田信夫氏などは知的レベルの高さでは最上級にランクされるべき人と思うが、「アル・ゴアにとって不都合な真実」で、ビヨルン・ロンボルグの他愛ない「不都合な真実」の映画評の、 彼は南極の2%が劇的に温暖化している図を持ち出しますが、残りの98%がこの35年間で大幅に寒冷化していることは無視しています。国連気候パネルは、今世紀中に南極の雪の量が実際のところは増大していくだろうと予測しています。そしてゴアは北半球で海氷が減っていることを示しますが、一方で南半球で増えていることには言及しません。