長いあいだ、私はある新興宗教団体の熱心な2世信者でした。 小学校を不登校になったのがきっかけで教団にのめり込んだのが10歳のとき、教団施設での長年にわたる生活を経て脱会をしたのが19歳のときですから、足掛け10年、思春期のほぼ全期間を私はその団体の内部で過ごしたことになります。 そのあいだ、外の世界で働くこともなければネットで外部の人と知り合うこともなく、世俗の中学・高校に通うこともなければ塾や予備校に行くようなこともありませんでした。 すべての人間関係は教団内で完結していて、だから教団が教える世界観以外の物の見方など知る由もなかったし、もちろん教祖や教義に疑いを抱くこともありませんでした。 このnoteは、そんな熱烈2世だった私が見てきた教団の内情とそこで遭遇した様々な出来事、そして私自身が信仰に目覚めてから脱会するまでの経緯をまとめたものです。 (約18,000字。読むのにかかる時間:
![カルト教団で過ごした10年|東大中退したアライさん](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d35bff986935d78ce79174fe4040e39550737a9e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F103567283%2Frectangle_large_type_2_889205f38178cd56bfac1c4084b4bcd3.jpeg%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)