――前編・中編から断片的に語ってもらっていますが、あらためてアイナさんのここが魅力的だ、と感じる部分を教えてください。 伊達 アイナさんの楽曲の歌詞を読んでいると、最初は「何について書いているんだろう?」「日常のどんなシーンから発想して書いているんだろう?」と、すごくいろいろ考えてしまいます。だからインタビューを読んでみたくなって、そこで「こういうシーンについて書いていたんだ!」と納得することが多いのですが、本当にちょっとした人間の行動や気持ちを楽曲にしている方だな、という気がするんです。たとえば、そこ(インタビューをしている部屋)にドアがありますが、誰かがドアノブを回してガチャッと開ける、そのワンシーンで歌詞が書けてしまうような方なんだろうな、と。もしかしたら、アイナさんには世界がスローモーションのように映っていて、だからほんの些細なことでも表現に結びつけられるのかもしれない。そんな風に