まだまだ酷暑が続く。先日発表された気象庁の3カ月予報でも、当分は残暑が厳しそうだ。せっかくだから、冷房にはない「涼」を求めて、どこかに行ってみたい。都市化の影響、ヒートアイランド現象にさらされてぐったりの在京記者が、近ごろ話題の「あの町」を訪ねてみると――。 千葉県勝浦市 まずは千葉県東部の勝浦市へ。テレビなどで度々、東京に近い「涼しい町」として取り上げられている。気象庁によれば、地元気象台で観測が始まった1906年以降、最高気温35度以上の猛暑日を一度も観測したことがない(今月28日現在)。 東京から電車を乗り継ぎ、約2時間。快晴の勝浦駅に降り立つ。この日の最高気温は31・0度。東京都心(33・5度)よりは涼しいが、それでも暑い。海鮮丼を食べ、気を取り直して海に向かう。古くから漁港として栄え、特にカツオの水揚げ港として知られる勝浦だ。海水浴場では多くの人が楽しんでいる。強い日差し、青くて