『起業 失敗の法則』(鈴木健介著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者は、6年前にベストセラー『カッコ悪く起業した人が成功する』を生み出した人物。しかしタイトルを見る限り、続く本書の方向性は対極にあるように思えます。その理由は、6年の歳月を経て社会情勢もビジネス環境も大きく変わり、前著に掲載した内容が現実にそぐわなくなってきたからだとか。 そしてそのプロセスにおいて「売れなければ涙も出るし、破産すれば血も出る。そうしたリアルな感覚が、起業を目指している多くの方に、決定的に欠如している」と感じたからこそ、このようなアプローチに行き着いたというわけです。Part 1「起業を考えたらまず知っておきたい『失敗の法則』」を見てみましょう。 「やりたいこと」で起業してはいけない 「好きなことで起業しよう」という言葉を信じてしまう人は、「自分の描く夢が最高であり、必ず世間が認めてくれると思い込んでし