京都市動物園(左京区)で今月21日に生まれたニシゴリラの赤ちゃんが、母親の「ゲンキ」(25歳)の乳を飲まなくなって衰弱が始まり、同園は25日から人工保育を始めた。 赤ちゃんは23日夕方にゲンキの乳首に吸い付き、口を動かしているのが確認された。だが、24日夜からはこうした行動がほとんど見られず、25日朝には声も出なくなり、ゲンキは一時的に床に置くようになった。 飼育係らが赤ちゃんをゲンキから引き離し、診察したところ脱水症状を起こし体温も低下していたため、保育器で温めながらミルクを与えた。その後、体調は安定しているという。 同園飼育課の坂本英房課長補佐(51)は「長く親と離すと、ゴリラ同士の付き合い方がわからなくなってしまう。回復後はできるだけ早く親の元に戻したい」と話している。