ソチ五輪のフィギュアスケート男子で日本男子初の金メダルを獲得した羽生(はにゅう)結弦(ゆづる)(19)(ANA)が25日、読売新聞の単独インタビューに答え、「(2018年)韓国・平昌(ピョンチャン)五輪でこそ、いい演技をしたい。その先に、また金メダルが欲しいという思いはある」と、4年後の連覇を目標に掲げた。 ——金メダルの重みには慣れたか。 「ようやく慣れ始めてきた。でも、自分で取ったという感覚はない。支えてくれた方々と、みんなで取ったという感覚。重みといえば、実際にすごく重くて、首が痛くなったほど」 ——帰国を大勢の人が出迎えたが。 「五輪は特別な試合だなと感じた。メダルの実感も湧いてきた」 ——金メダル取って変わったことは。 「悔しさが強くなった。前より『自分は弱い』と感じる。もっと強くなってやろうって思った」 ——最終日のフリーでは、演技中に2度転倒し、悔しいと連呼した。メダル授与式
力は尽くした。それでも勝てなかった。SP首位の金妍児は演技を終えると、腰を折り、両手を膝に乗せて呼吸を整えた。「できることはすべてやった」。完全燃焼と言える五輪だった。 哀愁が漂うタンゴの曲に乗って滑り切った。芸術性を評価する「プログラム構成点」は、出場選手の中で最高の74・50点。難度の高い3回転ルッツ—3回転トーループの連続ジャンプをSPに続いて成功させるなど、次々と繰り出したジャンプも確実に決めた。 大きなミスはなかったが、技術点で、優勝したソトニコワに5・85点差をつけられた。フリーでは2位となり、合計得点で逆転され、涙を流した。 前回大会で韓国にフィギュアスケートで初のメダルをもたらした。この種目で史上3人目となる五輪2連覇は果たせなかったが、昨年9月の右足の故障を乗り越え、銀メダルを獲得した。 「今は、やっと終わったという思いしかない。バンクーバー五輪から4年。力を使い果たした
店に飾った娘の写真を見ながら、「最後は悔いのない演技を」と話す和則さん(2013年11月14日、愛知県豊橋市で)=増田知基撮影 19日夜(日本時間20日未明)から始まるフィギュアスケート女子で、今季限りの現役引退を表明している鈴木明子選手(28)が「最後の五輪」に挑む。 摂食障害やスランプなど、22年間のスケート人生は決して順風満帆ではなかった。支えてくれた両親や仲間たちのため、ソチの銀盤で集大成の演技を披露する。 1枚の写真がある。柔らかい笑顔を浮かべた鈴木選手と仲間たちが納まっている。ソチ五輪代表の浅田真央選手(23)や村上佳菜子選手(19)、高橋大輔選手(27)……。日本のフィギュア界を代表する選手たちが、リラックスした表情をのぞかせていた。 撮影されたのは、2011年5月。愛知県豊橋市で行われた東日本大震災のチャリティーイベントの後、鈴木選手が、両親の経営する市内の日本料理店にフィ
ソチ五輪ノルディックスキー複合個人ラージヒルで18日、6位に終わった渡部暁斗(わたべあきと)選手(25)。 念願の個人の金メダルは韓国・平昌(ピョンチャン)五輪まで持ち越しとなった。 「よう、シルバーコレクター」。銀メダルを手にした12日の個人ノーマルヒルの競技後、暁斗選手は、弟の善斗(よしと)選手(22)に、そうからかわれた。暁斗選手もインタビューで「(銀メダルは)僕らしい定位置に収まった感じ」と自ら答えたように、長野県白馬村に住んでいた中学・高校時代、県大会では優勝したが、全国レベルの大会では「2位」が多かったという。 県立白馬高校で渡部兄弟を指導したスキー部代表顧問の清水一郎さん(53)は、「暁斗はなかなか勝てず、2位の試合が多かった。善斗は1年でインターハイに優勝したが、暁斗は1年時に2位。だからそんな言葉が出てきたんでしょう」と話す。
スピードスケート男子1500、最終組で滑ったフェルバイのタイムは、1分45秒00。電光掲示板上に現れた、順位を示す数字は「1」だった。 ただ、2位とのタイム差は「0・00」。それまでトップのブロドカと100分の1秒まで同タイムだった。その場合、1000分の1秒単位で比較する。数十秒後、ブロドカは両腕を挙げ、フェルバイは、リンク脇に座り込み、顔を手で覆った。 1000分の3秒差。時速約50キロで滑っており、距離にしてわずか4センチ差での決着だった。ブロドカは「自信はなかったけれど、心の裏では、勝利を信じていた」と金か銀か、揺れていた数十秒間を表現した。 二人とも実力者だ。ブロドカは、昨季のW杯ランク首位。円熟味を増してきた29歳だ。フェルバイは、今季出場したワールドカップ(W杯)3戦で、1、3、2位。伸び盛りの23歳だ。 「完璧なレース」と自ら言うほど最高の滑りをしたブロドカは「信じられない
兵庫県川西市の中国自動車道上り線で10月、高さ11メートルの陸橋から自転車2台が相次いで投げ込まれた事件で、殺人未遂容疑で逮捕された少年4人(16~19歳)が1台目の自転車を投げ込み、走行車両に衝突する状況を見た後に2台目を投げ入れていたことが、捜査関係者への取材でわかった。 危険性を認識できたとみられる状況から、県警は、少年らに明確な殺意があったと判断している。 捜査関係者によると、少年らは10月14日午前1時53分、1台目の自転車を中国道に架かる陸橋から投入。走行中のトラックの前部に当たったが、重大な事故には至らなかった。この11分後、少年らは近くの駐輪場で新たに2台目を盗んだうえで投げ入れたという。最終的には計7台が自転車に乗り上げるなどした。 走行車両は当時、時速100キロ前後出ていたとみられ、県警は、少年らが執拗(しつよう)に自転車を車にぶつけようとしていることなどから悪質性が高
海外出張の時差ぼけ対策用の睡眠薬として、できるだけ退屈そうなタイトルの本を選んだはずだった。ところが予想外の面白さに、眠るどころか時差ぼけが一層進んで困ってしまった。 著者が選び抜いた小林秀雄の文章をそれぞれ冒頭に並べた8つの章は、その背景と歴史、エピソード、そして解題で終わる優れた構成。時系列で人間「小林秀雄」が素直に頭に入る。 日本を代表する文芸批評家。そう聞けば必ずや高潔な人格者を想像するだろう。しかし本書を読めば、小林秀雄は希有(けう)な才能と独善性を併せ持つ一種の人格破綻者だった事がわかる。 大学浪人中の中原中也と暮らしていた長谷川泰子を略奪し同棲(どうせい)するのが東京帝大仏文科在学中。主任教授辰野隆(ゆたか)の講義に欠席するもそれが終わる頃、講義室のドアを蹴って闖入(ちんにゅう)し「おい、辰野、金貸せ!」と叫ぶ。銀座のバーの女給だった16才の坂本睦子を巡り再び中原と競う。 明
大阪、和歌山両府県警のホームページ(HP)などに殺害予告などを書き込んだとして、和歌山県警捜査1課と生活環境課は7日、同県田辺市内の高校2年の男子生徒(19)を脅迫や威力業務妨害などの疑いで書類送検したと発表した。 男子生徒は容疑を認めており、「(予告を)実行するつもりはなかった」と供述しているという。 発表によると、男子生徒は4月、自宅のパソコンを使って両府県警や県庁、県内にある中学校などのHPに、大阪市内の駅での化学テロや県警本部長らの殺害予告を、6回にわたって書き込み、学校や警察の業務を妨害した疑い。 男子生徒は、海外の複数のサーバーを経由して通信経路を分かりにくくする匿名化ソフト「Tor(トーア)」を使っていたが、県警は通信履歴(ログ)などを調べて、割り出した。 ◇ 「ログは数億行に及んだが、何とか経路をたどることができた」。ある捜査員は、摘発に至った経緯の一端を、そう振り返った。
旅さきでくたびれて、起きあがれない。 誰にも会いたくない、誰とも話したくない。 そういって閉じこもってみたものの、いちばん会いたくないだれかは、窓にうつっている。毛布をかぶって、しかめつらをしていた。 開いた詩集のなかの、きみとわたしと、犬。影踏みのようにやわらかく、たがいをゆきかう。 ……なぜきみはいつもおそすぎて/あるいははやすぎて/あの決定的な一瞬に立ち会えなかったのか(「behind」) 詩人が問いかけ、きみはこころぼそく見あげる。犬はあたたかく、黙っている。 題される英単語は、ずいぶんまえに丸暗記した。through,without,touch, 声にすると、草や深夜の匂いがした。みずみずしい過去たちが、蛍のように浮かびあがる。 思えばすべて、思うことから始まる。松浦寿輝さんは、顕微鏡の目でこころを観察し、過去を手放すことさえ恐れない。五十九歳の肉体は、地上に永遠はないとよくよく
千葉県警勝浦署は22日、自称八街市八街ほ、鉄筋工仲村信幸容疑者(56)を有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕し、千葉地検に送検した、と発表した。 逮捕日は21日。 発表によると、仲村容疑者は11日午後4時50分頃、大多喜町堀之内の国道297号で乗用車を無免許で運転中、信号無視で取り締まりを受け、交通切符に知人の氏名を署名した疑い。 同署が署名された氏名を戸籍照会したところ、2008年に死亡届が出されていた。仲村容疑者は住民票や免許証などを持っておらず、調べに対し、「知人とは30年前に遊び仲間として知り合い、『何かあったらお互いの名前を使おう』と約束し、それ以来、使い続けてきた」などと話しているという。
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