公立図書館から「無料貸本屋」「無料自習室」の機能を分離すべきだ - Zopeジャンキー日記 少し古い話をしよう。1960年代まで日本の図書館は死んだ本の倉庫であって司書は倉庫の番人でしかなかった。利用者のことなんて考えていなかった時代だ。この時代、市民が利用するための図書館を望む声が図書館界でも高まり、1963年の『中小都市における公共図書館の運営』(中小レポート) や1970年の『市民の図書館』といった報告により、図書館サービスを充実させるための指針が形成されていった。ここで注意してほしいのは、前者が地域や企業といった集団に対するサービスを重視していたのに対して後者は個人への貸し出しを重視したことだ。現在まで尾を引く「無料貸本屋」なる批判の元となる図書館の姿勢は、『市民の図書館』に端を発する。 1970年代以降、『市民の図書館』で掲げられた目標のうちかなり分かりやすい部分―貸出冊数を増や