■ 前回の話はコチラ ・・・ 手マンをする仕事。 手マンをするだけの仕事。 あなたは、この世に そんな職業が存在することを 信じることが、できますか―― ~至高の手マン師と呼ばれた男 2~ 「アッ…フゥッ!!すごいっ、すごいっーー!!こんなのはっ、初めてぇぇぇ!!」 「…Leave it to me」(委ねるんだ) 「アアッ…ア・ア・・アア!アァァァァアアアアーーー!!」 ・ ・ ・ 「ん。おはよう」 事務所のドアを開けると相武さんが仏頂面で座っていた。この人はいつもこの調子だ。僕がここに勤め始めてからしばらく経つが、およそ笑った顔なんてものは見たことがない。 株式会社 テーマン。 僕が勤めている会社の名前である。 企業理念は『手マンを通じて人々を幸せにすること』――平たく言ってしまえば "手マン請負業" ということになるだろう。 心で愛撫を求めながらも、実際は乾いた日々を過すしかない人。