日本中のインターネット回線が日食の映像に占領された22日、東京・小金井市の情報通信研究機構(以下、NiCT)展示室には大勢の親子連れが詰めかけていた。ここではインターネット中継により、中国の武漢・上海、奄美大島、そして硫黄島からの映像が上映された。天候に恵まれないエリアが多かった中、硫黄島では直前まで豪雨だったものの、日食直前には天候が回復。美しい皆既日食の映像が現地から送られた。この映像、実は超高速インターネット衛星「きずな」を経由して映像を伝送する実験によって届けられた。実験の内容について、NiCT 次世代ワイヤレス研究センター室長の中島潤一氏にお話しを伺った。 皆既日食を中継! その映像は宇宙から この実験は、技術試験衛星の利用実験として総務省が公募、国立天文台がこれに応募し採用されたもの。防衛省や文部科学省との協力の上、硫黄島の利用許可を取り、宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)