新しいサービスを生み出すことの重要性がますます高まっている。スマートフォンやソーシャルネットワークなどの成功にならい、商品そのものよりも利用シーンを訴求したり、海外に事例を求めたりする動きが増えた。一方で、「最新」と呼ばれるサービスに触れても、それを支えるITの仕組みを聞いたとたん「どこかで見た・聞いたことがある」など、“デジャブ(既視感)”を覚え、興味を失ってしまうことがある。このデジャブ感こそが、新しいサービスの芽を摘んでいるのではないだろうか。 色々な実証実験を散々やってきた 環境、エネルギー、社会インフラなどをカバーする「日経BPクリーンテック研究所」という部署に所属する筆者が最近追いかけているテーマは、「スマートシティ」や「スマートコミュニティ」などと総称される社会インフラおよび社会に向けたサービスである。環境に配慮しながらも経済的な持続性を高め、豊かなQoL(生活の質)を保てる