第1回から珍妙なタイトルで申し訳ないが,かつて銀行の情報システム部門に在籍し,多くの年月を“トラブルシューター”として過ごした筆者は,このように感じることがたびたびあった。 トラブルシューターと言っても,極めて理論的かつ科学的な存在であるSE(システム・エンジニア)の一員だ。そのSEに“超能力者”などという非科学的な形容を使うのはいかにも不謹慎なのだろう。しかし,実際そう思わざるを得ないような体験を何度もしているのだから仕方がない。 当時,筆者は国際業務を支援する基幹系システムの保守を担当していた。このシステムは構造が古かったせいか,とにかくトラブルを起こすことが多く,筆者は障害対応に忙殺される毎日を送っていた。 その経験から,「システムの障害対応で最も重要なことは何か」と聞かれれば,筆者は迷うことなく「直感」と答える。障害発生の連絡を受けたとき,閃光のように脳裏をよぎる直感。勝負はたいて
![第1回 SEは“超能力者”か?障害対応に欠かせない一瞬の閃き:ITpro](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)