グランプリを受賞した日本郵船は船舶IoT(インターネット・オブ・シングズ)の取り組みを10年越しで進めてきた。保有する約200隻の船舶のエンジンなどにIoT機器を設置し、航海中の船舶のトラブル防止に努めている。船舶内のデータを衛星経由で収集し、陸上の担当者が確認する仕組みだ。大型タンカーのエンジン故障を事前に察知して対処するなど成果を上げた。 長年の取り組みや実績に加え、船舶ごとに名称や単位がバラバラだった800項目ものデータを標準化するなど、手間のかかる膨大な作業を経て実現した点が評価された。PoC(概念実証)ではない、実用化したIoTの先進事例としてグランプリに選ばれた。